臨床試験情報

臨床試験ID : jRCTs051190011
情報提供元 : jRCT(Japan Registry of Clinical Trials;臨床研究実施計画・研究概要公開システム)
試験名 : 造血器悪性腫瘍に対する最適ドナーを考慮した移植後シクロフォスファミドを用いたHLA半合致移植
試験の概要 : HLA血清型抗原適合の血縁ドナーを有しない造血器悪性腫瘍の患者に対して、最適ドナー条件を考慮したHLA半合致血縁ドナーより移植後シクロフォスファミドを用いた同種造血器幹細胞移植を行い、移植後再発/進行を減少させることを目的とする。

基本情報       患者さん一人一人の状況に応じた判断が必要ですので、詳しくは診療を担当している医師にご相談ください

対象疾患名 血液悪性腫瘍
試験のホームページURL

実施施設&進捗状況

試験実施施設 大阪公立大学医学部附属病院
試験のフェーズ 第Ⅱ相
試験進捗状況 募集中
公開日・最終情報更新日 2022/7/21

試験に参加できる条件

年齢・性別 問わない 男女両方
選択基準 他の治療では治癒や長期生存が期待できないために、臨床的に同種造血幹細胞移植の適応となる治療抵抗性の造血器疾患(選択基準に示す)のうち、HLA血清型抗原適合の血縁ドナーを有しない、または利用できない患者で、HLAハプロ一致の血縁ドナーを有する患者。(1) 年齢:16歳以上70歳未満(2) Performance status 0または1(3) 主要臓器機能が保たれている(4) 試験参加について同意が得られている患者(5) 主要適応疾患(a) 急性骨髄性白血病1.初回寛解導入療法にて寛解が得られない患者2.化学療法後再発3.予後不良の染色体異常がある患者del(5q)/-5, -7/del(7q), abn 3q, 9q, 11q, 20q, 21q, 17q, t(6;9), t(9;22)、複雑染色体異常(≧3 unrelated abn)4.正常染色体で、FLT3-ITDの遺伝子異常を有する患者5.JALSG スコアにおいてintermediate/poor群6.AML with MRC7.同種移植後再発既往8.標準リスク・ハイリスク群の第一寛解期(b) 急性リンパ性白血病1.初回寛解導入療法にて寛解が得られないか、寛解が得られても微小残存病変が残存する、または微小残存病変が評価できない患者2.化学療法後の再発患者3.以下の不良因子のいずれかを有する患者i) t(9;22)またはt(4;11)ii) 初発時年齢35 歳以上iii) 初診時白血球数 3 万/μL 以上(precursor B-ALL)、10 万/μL 以上(precursor T-ALL)4.同種移植後再発既往5.CAR-T治療後再発既往(c) 系統不明な急性白血病1.初回寛解導入療法にて寛解が得られない患者2.化学療法後の再発患者3.予後不良の染色体異常がある患者4.同種移植後再発既往(d) 骨髄異形成症候群1.EB-1 or 22.IPSS intermediate-2、又はIPSS-R intermediate以上の予後不良群3.輸血依存性あり4.同種移植後再発既往(e) 慢性骨髄性白血病1.複数のチロシンキナーゼ阻害剤に治療抵抗性の移行期、急性転化期2.第二以降の慢性期・移行期3.同種移植後再発既往(f) 成人T細胞性白血病/リンパ腫、悪性リンパ腫1. 成人T細胞性白血病/リンパ腫急性型、リンパ腫型でPartial remission(PR)以上の症例2. 悪性リンパ腫WHO分類(改訂第4版)で分類されている悪性リンパ腫で通常の化学療法で疾患のコントロールが不良であり、自家移植後またはCAR-T治療後の再発または自家移植やCAR-T治療が実施できない症例(g) その他、造血器悪性腫瘍のうち臨床的に同種移植適応と考えられ、当科のカンファレンスで承認された場合
除外基準 1) 主要臓器の機能による除外a. 総ビリルビン値2.0mg/dl以上b. 血清クレアチニン値2.0mg/dl以上c. 左室駆出率50%未満d. %VCが40未満、FEV1.0% 50未満、または酸素非投与下でSaO2 90%未満e. ASTまたはALT値が施設基準値上限の3倍以上2) コントロール不良な活動性感染症3) コントロール不良な中枢神経浸潤病変を有する4) インスリンにてコントロール不良の糖尿病を有する5) コントロール不良の高血圧症を合併する6) 重篤な合併症を有する(心不全、冠不全、3 ヶ月以内の心筋梗塞、肝硬変、コントロール不良な間質性肺炎等)7) 妊娠、授乳婦および妊娠の可能性8) 重症の精神障害を有し、試験への参加が困難と考えられる9) 前処置療法に用いる薬剤に対し過敏症の既往10) HIV 抗体陽性の症例11) モガムリズマブ投与歴のある患者12) その他、試験担当医師が不適当と判断した場合(注意:HBs 抗原陽性、HCV 感染は除外しない。ドナー特異的HLA抗体陽性患者は除外しないが、MFI 5000以上は可能な限り避ける)

問い合わせ先

実施責任組織 大阪公立大学医学部附属病院
問い合わせ先組織名 大阪市立大学大学院医学研究科
部署名・担当者名 血液腫瘍制御学 中前 博久
電話・Email 06-6645-3881 crc-hematology@med.osaka-cu.ac.jp

評価&介入

試験の種類 該当無し
介入の目的 治療・ケア
介入の詳細 1) 血縁HLA半合致ドナーからの同種造血幹細胞移植2) GVHD予防:シクロフォスファミドを移植後Day3, 4に50 mg/kg投与。免疫抑制剤としてTacrolimus(0.03 mg/kg/day)とMMF 3 g/day (1,000 mg×3回/日で開始)をDay5より開始3) ドナー選択:適格性を満たす複数のドナー候補が存在する場合、以下のスコアリングに沿って点数の高いドナーを選択する     因子,スコア(1) 患者との関係:子/兄弟,3/2(2) CMV抗体:ドナー陽性または患者陰性,2.5(3) GVH方向HLA不一致数:4 または 5(A・B・C・DR・DQ allele),1.5(4) HLA-DR(GVH方向):mismatch,1.5(5) HLA-DP:Nonpermissive mismatch,2(6) KIR R-L:Mismatch,1.5(7) KIR Haplotype:【B/× with 2DS2】,2
主要な評価項目・方法 移植後1年での無再発/進行生存率(ドナー条件により点数化した順位で2群分けし比較する)
副次的な評価項目・方法 1) 移植後1年での全生存率・無イベント生存割合2) 移植後100日・1年での非再発死亡の累積発症率3) 移植後1年での再発/増悪割合4) 移植後180日でのII-IV、III-IV急性GVHDの累積発症率5) 移植後1年での慢性GVHDの累積発症率6) 移植後1年でのGVHD-free relapse free survival (GRFS)7) 移植後1年の免疫抑制剤中止割合8) 好中球生着、血小板生着率9) 移植後day100までの治療関連毒性10) 幹細胞輸注日〜移植後7日目までの発熱の状況11) 免疫再構築12) 患者とのドナー関係、HLA不適合座・数、方向、およびKIR R-Lミスマッチの有無、KIRハプロタイプ、ドナーB/x with 2DS2の有無ごとの上記評価項目のサブグループ解析13) 輸注細胞数による上記評価項目のサブグループ解析14) 原疾患・Disease risk indexごとの上記評価項目のサブグループ解析15) 移植予後に影響する因子の探索的検討

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