臨床試験ID | : | jRCTs041210040 |
情報提供元 | : | jRCT(Japan Registry of Clinical Trials;臨床研究実施計画・研究概要公開システム) |
試験名 | : | 小児・AYA・成人に発症したB前駆細胞性急性リンパ性白血病に対する多剤併用化学療法の多施設共同第III相臨床試験 |
試験の概要 | : | 診断時年齢1歳以上65歳未満の初発B細胞性急性リンパ性白血病を対象として行う、JCCGとJALSG合同の多施設共同介入研究である。小児型の多剤併用化学療法を全年齢に適切な用量調整基準とともに適応し、分子遺伝学的診断およびMRDに基づいたリスク層別化を行うことで治療成績を向上させ、さらに以下についてランダム化比較試験により検証し、ALLの治療成績を改善することを目的とする。 ・低リスク(LR)群に対する化学療法減弱の非劣性を検証すること ・高リスク(HR)群に対するブリナツモマブ導入の優越性を検証すること ・患者特性に応じた最適な維持療法期間を検証すること |
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基本情報 患者さん一人一人の状況に応じた判断が必要ですので、詳しくは診療を担当している医師にご相談ください |
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対象疾患名 | B前駆細胞性急性リンパ性白血病 |
試験のホームページURL |
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試験に参加できる条件 | |
年齢・性別 | 問わない 男女両方 |
選択基準 | (1) B precursor ALLもしくはpre B ALLの診断基準を満たしている。(2) 表面マーカー解析・キメラ遺伝子スクリーニングが提出可能あるいは提出済みである。(3) 診断時年齢が1歳以上、65歳未満である。(4) ECOG PSが0-2(ただし原疾患によるPS3は含む)である。(5) 治療を受けるための十分な主要臓器機能(心、肝、腎など)を有する。具体的には以下の検査値を満たしている。検査値は試験治療開始予定日より7日前以内の値とする。①直接ビリルビン値2.0 mg/dl以下である。 16歳未満では男女別・年齢別臨床検査基準上限(ULN)の3倍未満である。②血清クレアチニン値2.0 mg/dl以下である。 16歳未満では男女別・年齢別ULNの3倍未満である。③心電図、心エコーにて重篤な異常を認めない。(心エコーは必須ではないが、心機能低下を思わせる症状がある時には心エコーを行い、EF50%以上であること。)④経皮的酸素飽和濃度がroom airで94%以上である。(6) 本人(未成年者の場合は代諾者、または、本人および代諾者)から本試験参加について文書にて同意が取得されている。 |
除外基準 | (1) BCR-ABL1陽性が判明している。(2) ダウン症候群である。(3) 悪性高血圧である。(4) 肺線維症である。(5) 間質性肺炎である。(6) 肝硬変症である。(7) HIV抗体陽性、またはHBs抗原陽性である。(8) コントロール不良の糖尿病である。(9) コントロール困難な感染症である。(10) 治療を必要とする深部血栓症を有する。(11) 試験治療の遂行に支障のある精神障害を認める。(12) 活動性の重複がんを有している。(13) 妊娠中、授乳中、または妊娠している可能性が高い場合。(14) 先天性あるいは後天性免疫不全症候群の既往がある。(15) その他、研究責任医師、研究分担医師が本試験への参加について適切でないと判断した場合。 |
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問い合わせ先 | |
実施責任組織 | 埼玉県立小児医療センター |
問い合わせ先組織名 | 埼玉県立小児医療センター |
部署名・担当者名 | 血液・腫瘍科 康 勝好 |
電話・Email | 048-601-2200 ko.katsuyoshi@saitama-pho.jp |
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評価&介入 | |
試験の種類 | 該当無し |
介入の目的 | 治療・ケア |
介入の詳細 | 年齢、診断時白血球数、分子遺伝学的異常、治療反応性(プレドニゾロン反応性含む)に基づき、リスク分類を行い、以下の治療を行う。LR群:標準治療(B12 SR骨格)と試験治療(JACLS ALL-02 SR骨格)の非劣性をランダム化比較により検証する。HR群:ブリナツモマブの優越性をランダム化比較により検証する。HR群の移植適応例を除き、維持療法の期間最適化を目的とし、治療を短縮することの非劣性をランダム化比較で検証する「RCT-S」と、治療を延長することの優越性をランダム化比較で検証する「RCT-L」を行う。また、標準(SR)リスク群、中間(IR)リスク群では、先行研究であるALL-B12試験の治療骨格を基本とした治療を踏襲するが、維持療法期間においては上記のランダム化比較試験を行う。 |
主要な評価項目・方法 | LR群に対するランダム化群ごとの5年EFSHR群に対するランダム化群ごとの5年EFS維持療法の短縮群と標準群の5年EFS維持療法の延長群と標準群の5年EFS |
副次的な評価項目・方法 | (1) 全患者群の5年EFS/OS(2) LR群、SR群、IR群、HR群それぞれの5年EFS/OS(3) 年齢層ごとの5年EFS/OS/Cumulative incidence of relapse (CI-R)/Cumulative incidence of non-relapse mortality (CI-NRM)(4) 維持療法期間のランダム化群ごとの5年OS/ Cumulative incidence of relapse (CI-R)/ Cumulative incidence of non-relapse mortality(CI-NRM)(5) LR群およびHR群のランダム化群ごとの5年OS/ Cumulative incidence of relapse (CI-R)/Cumulative incidence of non-relapse mortality(CI-NRM)(6) 寛解導入率およびMRD陰性化率(7) 有害事象発生割合(8) 治療相別の深在性真菌症の発生割合(9) 予防的抗真菌薬使用別の深在性真菌症の発生割合(10) 試験治療完遂率(11) NUDT15多型ごとの5年EFSおよび6-MP投与量(12) 晩期合併症(13) 転帰に寄与する予後因子の検索(14) 本人と家族のアンケート調査で得られた患児のQuality of lifeの評価 |