臨床試験情報

臨床試験ID : jRCTs031230335
情報提供元 : jRCT(Japan Registry of Clinical Trials;臨床研究実施計画・研究概要公開システム)
試験名 : 切除可能境界または切除不能局所進行膵癌に対する化学療法併用重粒子線治療後の外科的切除の安全性と効果検証のための第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験
試験の概要 : 切除可能境界もしくは切除不能局所進行膵癌と診断された患者において、化学療法併用の重粒子線による導入療法とそれに続く外科的切除の安全性と有効性を第Ⅰ/Ⅱ相試験で検証する。

基本情報       患者さん一人一人の状況に応じた判断が必要ですので、詳しくは診療を担当している医師にご相談ください

対象疾患名 膵癌、膵臓癌
試験のホームページURL

実施施設&進捗状況

試験実施施設 群馬大学医学部附属病院
試験のフェーズ 第Ⅱ相
試験進捗状況 募集中
公開日・最終情報更新日

試験に参加できる条件

年齢・性別 男女両方
選択基準 1) 組織学的または細胞学的に腺癌と診断されている、もしくは臨床的に画像検査と腫瘍マーカーの双方で膵癌と診断されている患者2) 登録時に遠隔転移を認めず、原発巣が動脈接触切除可能境界(Borderline resectable, BR-A)もしくは、切除不能局所進行(UR-LA, unresectable locally advanced)と診断(膵癌取扱い規約第7版)された患者3) 登録時年齢が20歳以上の患者4) PSが0-1の患者5) 原疾患に対する導入化学療法(BR:2コース以上、UR-LA:4コース以上)を行い、治療開始後に明らかな腫瘍の進行を認めない場合、重篤な有害事象を認める場合はCTCAE grade2まで回復していること6) 主要臓器機能(骨髄・肝・腎・肺等)が保持されている患者(ア) 白血球:≦12,000 /mm3(イ) 好中球:≧1,500 /mm3(ウ) ヘモグロビン値:≧9.0 g/dL(エ) 血小板:≧100,000 /mm3(オ) 総ビリルビン:2.0 mg/dL未満 (減黄症例では3.0 mg/dl以下)(カ) クレアチニン:1.5 mg/dl以下(キ) ASTおよびALT:2.5×施設基準値上限以下7) 本研究の参加について本人の同意が得られている患者
除外基準 1) 原疾患に対する規定化学療法以外の前治療(放射線療法、化学療法、免疫療法等)がある患者2) 遠隔転移を有する患者3) 原発巣切除後の患者4) S-1の投与禁忌患者5) 試験登録時に明らかな感染、炎症を有する患者(38.0℃以上の発熱を認める患者など)6) 重篤な(入院加療を必要とする)合併症(心疾患、腸管麻痺、腸閉塞、間質性肺炎または肺線維症、コントロールが困難な糖尿病、腎不全、肝硬変など)を有する患者7) 治療抵抗性の腹水、胸水を有する患者8) 繰り返し輸血を要する消化管新鮮出血を認める患者9) 下痢(1日4回以上または水様便)のある患者10) 登録時に活動性の重複がんを有する患者11) 妊婦または授乳婦および妊娠の可能性(意思)のある女性12) 登録時に放射線過敏症を有する患者13) 有効なインフォームド・コンセントを得ることが困難であると考えられる患者14) その他、医師の判断により対象として不適当と判断された患者

問い合わせ先

実施責任組織 群馬大学医学部附属病院
問い合わせ先組織名 群馬大学医学部附属病院
部署名・担当者名 肝胆膵外科 新木 健一郎
電話・Email 027-220-8224 karaki@gunma-u.ac.jp

評価&介入

試験の種類 該当無し
介入の目的 治療・ケア
介入の詳細 【S-1の投与】① S-1の初回投与量は下記のごとく、添付文書に沿って体表面積から算出する。② S-1は、朝食後及び夕食後の1日2回経口投与を行う。③ 重粒子線併用療法としてのS-1療法においては、重粒子線治療開始日から14日間の投与を行い終了とする(重粒子線治療照射期間は約3週間)。④ 術後補助療法としてのS-1療法においては、28日間の投与とその後の14日間の休薬を1コースとして投与を行う。継続できる限り、4コースまで行う。⑤ S-1は副作用等の理由で休薬し、7日以内に再開した場合には、1コースが規定の投与日数(14日間または28日間)になるよう服薬させる。【重粒子線治療】重粒子線治療には炭素イオン線を用いる。1日1回4.6Gy(RBE)、2週間で6−8回の照射を原則とし、合計12回、総線量55.2Gy(RBE)を照射する。重粒子照射においては以下の標的体積を設定し、原則として後述する各臓器の線量制約を満たした治療計画を策定、治療を行う。【外科的切除(手術療法)】・ 切除適応外科的切除を行う適応の決定については、当院の膵・胆道がんキャンサーボードで討議し、化学療法を施行し腫瘍マーカーの減少(CA19-9の正常値化もしくは減少を維持し、2ケタ台[U/mL])かつ/もしくはFDG-PETでの腫瘍局所のSUV値減少かつ画像で腫瘍の増大がないと判断された症例について試験登録を行い、切除を検討する。外科的に切除可能かどうかの判断は、当院肝胆膵外科カンファレンスで2人以上の外科医により画像検査で判断する。また登録症例において、化学療法治療開始前もしくは重粒子線治療前もしくは切除術前に少なくとも1回は審査腹腔鏡を行い、腹腔細胞診を行い細胞診陰性(CY0)であることを確認する。外科的切除は、重粒子線治療終了後3週〜8週間で施行するものとする。・ 切除術式局所病変部位によって開腹手術による膵頭十二指腸切除術、膵体尾部切除術、膵全摘術のいずれかを選択する。腫瘍の進展/浸潤範囲によって、門脈系の合併切除・再建や、総肝動脈の合併切除・再建、膵体尾部切除に伴う腹腔動脈幹合併切除は妨げない。外科的切除は群馬大学医学部附属病院の肝胆膵外科において施行される。施行場所は中央診療棟内の手術室。切除術に伴う道具として、手術部に常備されている手術器具、針糸類を用いる。手術用機器としては、ベッセルシーリングシステム(リガシュアー、ハーモニックなど)、自動縫合器などを使用する。術後は退院まで病棟で術後管理を行う。
主要な評価項目・方法 切除術施行率、R0切除率、切除術後の合併症有無
副次的な評価項目・方法 全生存期間、無再発生存期間、血中ctDNA量の変化

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