臨床試験情報

臨床試験ID : jRCT2041190037
情報提供元 : jRCT(Japan Registry of Clinical Trials;臨床研究実施計画・研究概要公開システム)
試験名 : 転移性(IVB期)、残存、又は再発性の子宮頸癌患者を対象に、プラチナ製剤とパクリタキセルを含む化学療法にベバシズマブ、アテゾリズマブとの併用と、プラチナ製剤とパクリタキセルを含む化学療法とベバシズマブとの併用を比較する多施設共同ランダム化第Ⅲ相試験
試験の概要 : 化学療法(シスプラチン又はカルボプラチン/パクリタキセル[CP])及びベバシズマブ併用下にアテゾリズマブを追加した場合とCP及びベバシズマブ併用下の無増悪生存期間(PFS)を比較検証する。CP及びベバシズマブ併用下にアテゾリズマブを追加すると、CP及びベバシズマブ併用下に比べて、全生存期間(OS)が改善するか否かを判定する。To determine the PFS of combining atezolizumab to chemotherapy (CP) and bevacizumab compared to CP and bevacizumab. To determine whether the addition of atezolizumab to CP plus bevacizumab improves OS compared to CP plus bevacizumab.

基本情報       患者さん一人一人の状況に応じた判断が必要ですので、詳しくは診療を担当している医師にご相談ください

対象疾患名 転移性(IVB期)、残存、又は再発性の子宮頸癌
試験のホームページURL

実施施設&進捗状況

試験実施施設 静岡県立静岡がんセンター 慶應義塾大学病院 久留米大学病院 北海道がんセンター がん研究会有明病院 埼玉医科大学国際医療センター 新潟大学医歯学総合病院 兵庫県立がんセンター
試験のフェーズ 第Ⅲ相
試験進捗状況 募集終了
公開日・最終情報更新日 2022/3/6

試験に参加できる条件

年齢・性別 問わない 女
選択基準 1. 18歳以上の女性患者であること。2. 治験固有の検査・評価を行う前に文書により治験参加の同意を取得していること。3. 患者は治験実施計画書を遵守する能力があると、治験責任(分担)医師により判断されていること。4. Eastern Cooperative Oncology Group(ECOG)performance statusが0又は1であること。5. 3カ月以上の生存が見込めること。6. 組織学的又は細胞学的に、転移性(IVB期)、残存、又は再発性の子宮頸癌(腫瘍組織検査で扁平上皮癌、腺癌、又は腺扁平上皮癌以外は除外される)と診断され、手術及び/又は放射線療法による根治治療に適さないこと。組織検査で腺癌であると認められた患者が含まれる割合は、全試験対象集団の20%までとする。7. 転移性、残存、又は再発性疾患に対する過去の全身性抗癌治療歴がないこと。○ 根治を目的とした化学放射線療法、又は補助療法としての化学放射線療法の併用は、登録(ランダム化割付)の3カ月(90日)以上前に完了していなければならない。○ 登録(ランダム化割付)の6週間以上前の緩和的放射線療法(例:疼痛又は出血に対する)は、その療法により測定可能病変が影響を受けないこと、かつ患者の症状が回復した場合に限り許容される。8. RECIST v1.1に基づき測定可能病変を有すること:患者は、RECIST v1.1の定義に基づき、本治験実施計画書の奏功評価に利用できる「標的病変」が少なくとも1ヵ所なければならない。唯一の標的病変が放射線照射野に限局している場合、悪性であることを確認するための生検が必要である。9. 腫瘍組織検体を有する患者。保存検体でよいが、保存検体がない場合、ランダム化割付前3カ月以内に放射線照射の前歴がない病変から新規の腫瘍組織を生検する。ベースライン(放射線未照射病変、ランダム化割付前3カ月以内)及び病勢進行時の生検は必須ではないが、実施可能であれば採取するよう推奨される。10. 血液学的機能が十分(以下の基準を満たす場合と定義)であると判断されている患者:○ 血球数:ヘモグロビン9 g/dL以上(この基準を満たすために輸血及び/又はエリスロポエチンの投与を行ってもよい)好中球数1.5 x 109/L以上� リンパ球数0.5 x 109/L以上� 血小板数100 x 109/L以上11. 肝機能が十分(以下の基準を満たす場合と定義)であると判断されている患者:○ 血清アルブミン2.5 g/dL以上○ 血清総ビリルビン1.5 x 正常値上限(ULN)以下○ AST及びALT 2.5 x ULN以下、又は腫瘍が(肝内に)存在する場合は5 x ULN以下12. 腎機能が十分(以下の基準を満たす場合と定義)であると判断されている患者:○ 血清クレアチニン値が1.5 x ULN未満○ 尿定性検査で蛋白尿が2+未満の患者。ベースライン時に尿定性検査で蛋白尿が2+であることが判明した患者は、24時間蓄尿を実施し、24時間の尿蛋白量が1 g未満である、又は尿蛋白/クレアチニン(UPC)比が1.0以下であることが確認された場合は治験への参加を可能とする。13. 血液凝固能が十分(以下の基準を満たす場合と定義)であると判断されている患者:○ 血液凝固パラメータ(APTT、PT/INR):国際標準比(INR)等のPTが1.5以下(又は患者が肺血栓塞栓症を含む静脈血栓症の治療のためにワルファリンの継続投与を受けている場合は、通常2〜3のINRの範囲)かつ、APTTが1.5 x ULN未満である。14. 下記検査にて肝炎ウイルスの感染が否定されている患者:� スクリーニング時にB型肝炎表面抗原(HBs抗原)陰性の患者� スクリーニング時にB型肝炎コア抗体(HBc抗体)陰性の患者、又はスクリーニング時にHBc抗体陽性だがB型肝炎ウイルス(HBV)DNA陰性の患者。HBV DNA検査は、HBc抗体陽性患者でのみ実施する。� スクリーニング時にC型肝炎ウイルス(HCV)抗体陰性の患者、又はスクリーニング時にHCV抗体陽性だがHCV RNA陰性の患者。HCV RNA検査は、HCV抗体陽性患者でのみ実施する。15. 前治療関連の毒性について、Grade 2未満(Grade 0又は1)に回復している患者(脱毛症は例外とする)。16. 閉経後(治療に由来しない理由で12カ月以上無月経である)の被験者、又は避妊手術(卵巣及び/又は子宮がない、又は骨盤に放射線治療を受けている)を受けた被験者であること。閉経前または避妊手術を受けていない被験者については、初回の治験薬投与前7日以内の血清妊娠検査の結果が陰性であり、かつ試験の全投与期間中及び治験治療の最終投与後5カ月間(治験治療薬の最終投与日にアテゾリズマブが含まれていた場合)若しくは6カ月間(治験治療薬の最終投与日にベバシズマブが含まれていた場合)は異性間性交を避けること、又は年間避妊失敗率が1%未満になる単一/複合の避妊法を使用することに同意していること。
除外基準 1. 手術・放射線療法等の局所療法により根治可能な患者。2. (直線加速器ではなく)コバルトを用いた放射線療法の前治療歴がある患者。3. 一次治療として化学放射線療法に適さないIVA期の患者。4. スクリーニング/ベースライン時に膀胱又は直腸に進行性の疾患を有する患者:○ 骨盤疾患の患者では、登録(ランダム化割付)前28日以内に、MRI(MRIの使用が困難な場合は内視鏡検査/膀胱鏡検査)により膀胱又は直腸粘膜に腫瘍がないことが実証されなければならない。5. 腹部に遊離ガスの所見が認められる患者。6. 両腎に水腎症が認められる患者(尿管ステント又は経皮ドレナージにより軽減される場合を除く)7. 放射線療法との併用以外で化学療法の前治療を受けた患者。放射線療法とパクリタキセルの併用、又は補助療法としてカルボプラチン/パクリタキセルを投与した患者。8. ベバシズマブを含む抗VEGF薬、CD137アゴニスト、免疫チェックポイント阻害薬、抗PD-1若しくは抗PD-L1治療抗体、又は抗CTLA 4による前治療を受けた患者。9. 非黒色腫皮膚癌の悪性腫瘍を例外として、他の浸潤性悪性腫瘍が過去5年以内に認められた患者、及び本治験で用いる治療法の禁忌となる癌治療を過去に受けた患者。10. 脳転移又は脊髄圧迫が判明している患者。脳転移(CT若しくはMRI)又は脊髄圧迫(MRI)が疑われる場合、脳・脊髄の画像検査を実施し、脳転移又は脊髄圧迫が無いことを確認する必要がある。11. 神経学的検査に基づき、標準的治療により適切に治療されていない中枢神経系(CNS)障害の既往又はエビデンスがある患者(例:コントロール不良のてんかん発作)。本治験の治験薬初回投与前6カ月以内の脳血管発作(CVA、脳卒中)、一過性脳虚血発作(TIA)又はくも膜下出血の既往がある患者。12. 治癒しない重篤な創傷、潰瘍、又は骨折が認められる患者。これには、登録(ランダム化割付)の6カ月前までに認められた腹部瘻孔、消化管穿孔、又は腹腔内膿瘍の既往も含まれる。さらに、それら疾患の既往に該当する患者においては、穿孔/瘻孔が適切に治療されて(若しくは自然治癒して)いなければならない。13. 過去6カ月以内の急性腸閉塞又は亜閉塞の既往がある患者。14. 活動性胃腸出血又は胃腸潰瘍がある患者。15. クローン病又は炎症性腸疾患の既往がある患者。16. 治験薬初回投与前6週間以内の腸切除の既往がある患者。17. 治療を要する憩室炎の既往がある患者。18. NCI-CTCAE(5.0版)でGrade 2以上の腸炎が認められる患者。19. 治験薬初回投与(サイクル1の1日目)前28日以内の大手術、切開生検、又は重大な外傷を有する患者。20. 治験薬初回投与(サイクル1の1日目)前7日以内の針生検又は他の小手術(CVポート等の留置を除く)を行った患者。21. 活動性出血、又は出血性疾患、凝固異常、大血管への腫瘍浸潤等の出血リスクが高い病状がある患者。22. 現在若しくは最近(治験薬初回投与前10日以内)のアスピリン(325 mg/日超)、クロピドグレル(75 mg/日超)の長期的な連日投与、又は現在若しくは最近(ベバシズマブ初回投与前10日以内)の経口/非経口抗凝固薬若しくは血栓溶解薬を使用している患者。o 注:経口/非経口抗凝固薬の全用量投与は、INR又はAPTTが治療限界(当該機関の医療基準に基づく)以内にあり、かつ患者が登録(ランダム化割付)時に少なくとも2週間にわたって抗凝固薬の継続投与を受けている場合に限り許可される。抗凝固薬の予防的使用は許可される。23. 既存のGrade 2以上の末梢性ニューロパチーがある患者。24. Grade 3以上の静脈血栓塞栓性イベント(VTE)の既往がある患者。25. 以下に示す臨床的に重要な心血管疾患が認められる患者。○ コントロール不良の高血圧(収縮期血圧150 mm Hg以上又は拡張期血圧90 mm Hg以上と定義)が降圧剤の投与に関わらず持続している○ 治験薬初回投与前6カ月以内の心筋梗塞又は不安定狭心症○ ニューヨーク心臓協会(NYHA)分類でGrade II以上のうっ血性心不全○ 投薬を要する重篤な心不整脈。心拍数がコントロールされた無症候性の心房細動は含まない。○ Grade 3以上の末梢血管疾患(すなわち症候性であり、かつ日常生活動作[ADL]に障害をきたし、修復や確認を要するもの)○ 6カ月以内のCVAの既往。26. コントロール不良の腫瘍関連疼痛が認められる患者。○ 鎮痛剤を要する患者は、登録(ランダム化割付)時に安定したレジメンで投与を受けていなければならない。緩和的放射線療法(例:骨転移又は神経インピンジメントを生じる転移)に適した症候性病変は、登録(ランダム化割付)前に治療する。患者は放射線の影響から回復していなければならない。放射線治療最終照射後6週間が経過していること。○ さらに増殖すると機能障害又は難治性疼痛・

問い合わせ先

実施責任組織 静岡県立静岡がんセンター
問い合わせ先組織名 静岡県立静岡がんセンター
部署名・担当者名 婦人科 武隈 宗孝
電話・Email 055-989-5222 m.takekuma@scchr.jp

評価&介入

試験の種類 該当無し
介入の目的 治療・ケア
介入の詳細 � A群(対照群):シスプラチン50 mg/m2(体表面積)又はカルボプラチン AUC5+パクリタキセル175 mg/m2(体表面積)+ベバシズマブ15 mg/kg(体重)を1サイクル3週で各サイクルのDay 1に静脈内に点滴注射する。6サイクル以上継続し完全奏功を達成した患者は、治験責任(分担)医師との協議に基づき、ベバシズマブのみの投与継続が可能である。� B群(試験群):シスプラチン50 mg/m2(体表面積)又はカルボプラチン AUC5+パクリタキセル175 mg/m2(体表面積)+ベバシズマブ15 mg/kg(体重)+アテゾリズマブ1200 mgを1サイクル3週で各サイクルのDay 1に静脈内に点滴注射する。6サイクル以上継続し完全奏功を達成した患者は、治験責任(分担)医師との協議に基づき、ベバシズマブ及びアテゾリズマブのみの投与継続が可能である。
主要な評価項目・方法 � RECIST v1.1を用いた治験責任(分担)医師の評価に基づく無増悪生存期間(PFS)PFSは、ランダム化割付け日から病勢進行、死亡、又は最終連絡日までの期間である。病勢進行は、RECIST v1.1基準を用いた治験責任(分担)医師の腫瘍評価に基づく。臨床カットオフ日の時点でイベントが発現していなかった患者、又は病勢進行の記録がないにもかかわらず治験を中止した患者については、患者が無増悪であることが判明している最後の腫瘍評価日をもって打ち切りとする。ベースライン後の腫瘍評価は不明だが生存が判明している患者については、ランダム化割付け日をもって打ち切りとする。� 全生存期間(OS)ランダム化割付け日から死亡又は最終連絡日までの生存期間と定義する。
副次的な評価項目・方法 � RECIST v1.1に基づく奏効率(ORR)� RECIST v1.1に基づく奏効期間(DOR)� NCI-CTCAE5.0版に基づいて評価した有害事象の頻度及び重症度。� ランダム化割付から最初の後治療又は死亡までの期間(TFST)� ランダム化割付から2回目の病勢進行までの期間(PFS2)。画像診断による評価、病状悪化による新たな治療の開始、又は死亡。� EORTC QLQ-C30の機能及びGHS/HRQOL尺度の評価に基づき、評価時点別、治療群間の患者の機能(役割、身体的機能)及びGHS/HRQOLのベースラインスコアの平均値及びベースラインスコアからの平均変化量。� 規定の時点におけるアテゾリズマブの血清中濃度(Cmin及びCmax)。ベースライン時のATAと比較した試験期間中のATAの発現率。� ベースライン時のアテゾリズマブに対するATA保有率及び試験期間中のATAの発現率。

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