臨床試験情報

臨床試験ID : jRCT2031240057
情報提供元 : jRCT(Japan Registry of Clinical Trials;臨床研究実施計画・研究概要公開システム)
試験名 : 葉酸受容体α陽性の進行卵巣癌又はその他の固形がんを有する日本人患者を対象としてMirvetuximab Soravtansine(TAK-853)の安全性、忍容性、有効性及び薬物動態を評価する第1/2相非盲検試験
試験の概要 : 本試験の目的は葉酸受容体α陽性の進行卵巣癌又はその他の固形がんを有する日本人患者を対象としてmirvetuximab soravtansine(TAK-853)の安全性、忍容性、有効性及び薬物動態を評価することである。

基本情報       患者さん一人一人の状況に応じた判断が必要ですので、詳しくは診療を担当している医師にご相談ください

対象疾患名 卵巣癌・固形がん
試験のホームページURL

試験に参加できる条件

年齢・性別 問わない 男女両方
選択基準 第1相パート:1. 診断、許容される前治療及び疾患測定の要件:a. 葉酸受容体α(FRα)発現が既知である進行固形がんを有し、標準治療に抵抗性又は難治性で、標準治療がない又は標準治療を拒否している患者。- 卵巣癌- 子宮内膜癌- 非小細胞肺癌(NSCLC)- トリプルネガティブ乳がん(TNBC)- 胆管癌- 大腸がん(CRC)- 胃食道腺癌注:上記以外の固形腫瘍タイプを有する患者は、FRα発現腫瘍であることを示す記録があれば適格とする。b. 免疫組織化学検査(IHC)による腫瘍のFRα発現を示す記録がないすべての患者は、保存腫瘍組織ブロック又はスライドを提出するか、又は新鮮検体を提出するために低リスクで医学的に標準手順による生検を受ける意思がなければならず、第1相パートへの登録にはIHCによりFRα陽性(定義:強度1+以上で膜染色された生存腫瘍細胞が1%以上認められる)が確認されなければならない。c. 患者が受けた可能性のある細胞傷害性療法又は標的療法のライン数に上限はない。患者はMIRVを除く葉酸受容体を標的とする治験薬による治療歴を有していてもよい。d. 固形がんの治療効果判定基準(RECIST)v1.1に基づく測定可能又は測定不能の病変(正確に測定できない大きな腹部腫瘤など)を有する患者。2. Eastern Cooperative Oncology Group Performance Status(ECOG PS)が0又は1の患者。3. 以下の期間までに前治療を完了した患者:- 全身抗悪性腫瘍療法:当該薬剤の半減期の5倍又は4週間のいずれか短い方(ニトロソウレア又はマイトマイシンCの前治療は6週間)。- FRα標的療法:半減期の5倍又は4週間のいずれか長い方。- 放射線療法:治験薬投与開始からさかのぼって4週間以上前に広範囲の放射線療法(例:骨髄の30%以上に影響を及ぼす)が完了、又は2週間以上前に局所放射線治療が完了。4. 前治療に関連するすべての毒性から安定又は回復(Grade1又はベースライン時のレベルまで)している患者。5. 大手術は治験薬投与開始の4週間前までに完了し、治験薬投与開始前に副作用が回復又は安定している患者。6. 以下の臨床検査値パラメータに基づき血液学的機能、肝機能及び腎機能が十分に保たれている患者:a. 好中球数(ANC):1.5×10^9/L(1,500/uL)以上。ただし、検査前10日以内に顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)を投与又は20日以内に持続型白血球(WBC)増殖因子を投与した場合は不適格とする。b. 血小板(PLT)数:100.0×10^9/L(100,000/uL)以上。ただし、検査前10日以内にPLT輸血を受けた場合は不適格とする。c. ヘモグロビン:9.0 g/dL以上。ただし、検査前21日以内に濃厚赤血球(PRBC)輸血を受けた場合は不適格とする。d. 血清クレアチニン:基準値上限(ULN)の1.5倍以下、又は推定クレアチニンクリアランス:30 mL/分以上(Cockcroft Gault式を用いて算出)e. アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)及びアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT):ULNの2.5倍以下(肝転移がある場合は、AST及びALTはULNの5倍以下で適格とする)f. 総ビリルビン:ULNの1.5倍以下(ジルベール症候群と診断された患者は、総ビリルビンがULNの3倍未満で適格とする)7. 中枢神経系(CNS)病変を有する患者は、脳転移を切除し、又はDay 1の4週間以上前に放射線療法が終了し、以下の基準をすべて満たす場合、適格とする。(1)残存神経症状Grade 1以下(2)デキサメタゾン不要(3)フォローアップMRIで、治療病変の進行や新たな病変の出現が認められない第2相パート:1. 高異型度漿液性上皮性卵巣癌(EOC)、原発性腹膜癌、又は卵管癌の確定診断を受けている患者。2. プラチナ製剤抵抗性の疾患を有する患者:a. プラチナ製剤ベースの治療を1ラインのみ受けた患者では、プラチナ製剤を4サイクル以上投与後、奏効〔完全奏効(CR)又は部分奏効(PR)〕が認められ、その最終投与から3ヵ月から6ヵ月の間に疾患進行(PD)が確認された患者。b. プラチナ製剤による治療を2ライン又は3ライン受けた患者では、プラチナ製剤の投与中又は最終投与後6ヵ月以内に進行した患者。注:PDは、プラチナ製剤の最終投与日から、画像検査で進行が認められた日までを算出すること。注:一次治療中にプラチナ製剤に不応性を示した患者(primary refractory)は除外する(除外基準を参照)。3. 直近の治療中又は治療後に、画像上で進行が認められた患者。4. 保存用の腫瘍組織ブロック若しくはスライドを提出する意思がある患者、又は低リスクの医学的標準手順による新たな生検を受ける意思がある患者でなければならず、Ventana FOLR1アッセイで定義されるFRα発現(陽性)がIHCで確認されなければならない。第2相パートへの登録には、FRα高発現(FRα陽性の定義:強度2+以上で膜染色された
除外基準 第1相パート:1. 米国国立がん研究所の有害事象共通用語規準(NCI CTCAE)v5.0に基づくGrade 1を超える末梢性ニューロパチーを有する患者。2. 活動性若しくは慢性の角膜障害、角膜移植歴、又は継続的な治療若しくはモニタリングを要する活動性の眼疾患(例:コントロール不良の緑内障、硝子体内注射を要する滲出型加齢黄斑変性、黄斑浮腫を伴う活動性糖尿病網膜症、黄斑変性、乳頭浮腫及び/又は単眼視覚)を有する患者。3. 以下を含む重篤な合併症。a. 以下を含む臨床的に重要な活動性感染症を有する患者。- 活動性のB型肝炎又は活動性のC型肝炎感染(抗ウイルス療法により治療中か否かを問わない)- ヒト免疫不全症ウイルス(HIV)感染- 活動性サイトメガロウイルス感染症- 新型コロナウイルス(COVID-19/SARS-CoV-2)感染症。SARS-CoV-2検査は本治験の登録には必須ではないが、検査は国内の臨床診療ガイドライン及び基準に従うこと。- 治験薬投与開始からさかのぼって2週間以内に抗生物質の静脈内投与を必要とするその他の感染症の併発注:スクリーニング時に肝炎の検査が必要であるが、臨床的に必要でない限り、肝炎以外の感染症では検査は不要である。血清によるB型肝炎ウイルス表面抗原(HBsAg)の陽性が判明しているか、C型肝炎ウイルスRNAが検出された患者は除外される。B型肝炎コア抗体(HBcAb)及び/又はB型肝炎表面抗体(HBsAb)が陽性の患者は本治験に登録することはできるが、B型肝炎ウイルスDNAが検出限界未満でなければならない。C型肝炎ウイルス抗体陽性の患者は、C型肝炎ウイルスRNAの血清中濃度が検出限界未満でなければならない。当該患者に対しては「免疫抑制・化学療法により発症するB型肝炎対策ガイドライン」に従ってモニタリングする(The Japan Society of Hepatology 2022)。b. 臨床的に重要な心疾患を有する患者。以下のいずれかを含むが、これらに限定されない。- 治験薬の初回投与前6ヵ月以内の心筋梗塞- 不安定狭心症- コントロール不良のうっ血性心不全(ニューヨーク心臓協会心機能分類でクラスⅡを超える重症度)- コントロール不良のGrade 3以上の高血圧(NCI CTCAE v5.0 に基づく)- コントロール不良の不整脈- 重度の大動脈弁狭窄症- 化学療法後にGrade 3以上の心毒性発現の既往を有するc. 多発性硬化症又はその他の脱髄性疾患、ランバート・イートン症候群(腫瘍随伴症候群)、過去6ヵ月以内の出血性脳卒中若しくは虚血性脳卒中、又はアルコール性肝疾患の既往がある患者。d. 肺臓炎を含む間質性肺疾患(ILD)の臨床診断歴がある患者。4. 免疫療法、バイオセラピー、放射線療法、化学療法、他治験の治療、又は高用量ステロイドなどのその他の抗悪性腫瘍療法による併用が必要な患者。ただし、前立腺癌患者では、14日間以上安定した用量を使用している場合は低用量ステロイド及び黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)の使用を可とする。5. モノクローナル抗体療法又はメイタンシノイド、若しくは治験薬及び/又はその添加剤に対する既知の過敏症反応の経験がある患者。6. 過去3年以内に固形悪性腫瘍の既往歴がある患者。ただし、適切に治療された基底細胞癌又は有棘細胞癌、子宮頸部の上皮内癌、乳房の上皮内癌、前立腺の上皮内癌は可とする(本治験登録前の2年間は、活動性疾患のエビデンスがないこと)。7. 葉酸含有サプリメントの併用が必要な患者(例:葉酸欠乏症)8. 同種又は自家骨髄移植歴のある患者第2相パート:1. 類内膜、明細胞、粘液性又は肉腫の組織型若しくはこれらの組織型のいずれかを含む混合腫瘍、又は低異型度若しくは境界型の卵巣腫瘍を有する患者。2. プラチナ製剤を含む一次化学療法の最終投与から3ヵ月以内に奏効(CR又はPR)しなかった又は進行したと定義づけられる、一次治療中にプラチナ製剤不応性を示した患者(primary refractory)。3. 骨髄の20%以上に影響を及ぼす広範な放射線療法の治療歴がある患者。4. NCI CTCAE v5.0に基づくGrade 1を超える末梢性ニューロパチーを有する患者。5. 活動性若しくは慢性の角膜障害、角膜移植歴、又は継続的な治療若しくはモニタリングを要する活動性の眼疾患(例:コントロール不良の緑内障、硝子体内注射を要する滲出型加齢黄斑変性、黄斑浮腫を伴う活動性糖尿病網膜症、黄斑変性、視神経乳頭浮腫及び/又は単眼視)を有する患者。6. 重篤な合併症又は臨床的に重要な活動性感染症を有する患者。以下に挙げるが、これらに限定されない。a. 活動性のB型肝炎又は活動性のC型肝炎感染(抗ウイルス療法により治療中か否かを問わない)b. HIV感染c. 活動性サイトメガロウイルス感染症d. COVID-19/SARS-CoV-2感染症。SARS-CoV-2検査は本治験の登録に必須ではないが、検査は国内の臨床診療ガイド・

問い合わせ先

実施責任組織 武田薬品工業株式会社
問い合わせ先組織名 武田薬品工業株式会社
部署名・担当者名 臨床試験情報 お問合せ窓口
電話・Email 06-6204-2111 smb.Japanclinicalstudydisclosure@takeda.com

評価&介入

試験の種類 該当無し
介入の目的 治療・ケア
介入の詳細 第1相及び第2相パート:TAK-853TAK-853 6.0 mg/kgを静脈内に(IV)、3週ごとに1回投与する。患者への治験薬の投与は、疾患進行(PD)、忍容不能な毒性の発現、同意の撤回、死亡又は治験依頼者による治験中止(いずれか早い時点)まで継続する。
主要な評価項目・方法 1. 第1相パート:サイクル1中に用量制限毒性(DLT)が発現した症例数評価期間:21日まで毒性は米国国立がん研究所(NCI)の有害事象共通用語規準 (CTCAE)第5.0版に基づき評価する。DLTとは、治験実施計画書に明記されたあらゆる事象で治験担当医師が治験薬による治療に少なくとも関連する可能性があると判断するものと定義する。2. 第1相パート:有害事象(TEAE)が発現した症例数評価期間:1年間有害事象(AE)とは、医薬品が投与された患者に生じたあらゆる好ましくない医療上のできごとであり、必ずしも当該医薬品の投与との因果関係が明らかなもののみを示すものではない。つまり有害事象とは、医薬品(治験薬を含む)の使用と時間的関連があり、当該医薬品の投与との因果関係の有無を問わない、あらゆる好ましくない、又は意図しない徴候(臨床検査値の異常を含む)、症状若しくは病気のことである。これには治験薬投与後に、新たに生じた事象、又は既存の医学的状態の悪化若しくは頻度の増加が含まれる。3. 第1相パート:Grade 3以上のTEAEが発現した症例数評価期間:1年間重症度は米国国立がん研究所の有害事象共通用語規準(NCI CTCAE)第5.0版に従って評価する。Grade 1:軽度(症状がない又は軽度の症状がある;臨床所見又は検査所見のみ;治療を要さない);Grade 2:中等度(最小限/局所的/非侵襲的治療を要する;年齢相応の身の回り以外の日常生活動作[ADL]の制限);Grade 3:重症(重症又は医学的に重大であるが、ただちに生命を脅かすものではない;入院又は入院期間の延長を要する;身の回りの日常生活動作の制限);Grade 4:生命を脅かす、緊急処置を要する;Grade 5:有害事象による死亡。4. 第1相パート:重篤なTEAE(SAE)が発現した症例数評価期間:1年間SAEとは投与の際に生じた(用量に係わらない)あらゆる好ましくない医療上のできごとのうち、死に至るもの、生命を脅かすもの、入院又は入院期間の延長が必要となるもの、永続的又は顕著な障害若しくは機能不全に陥るもの、先天異常をきたすもの、その他の医学的に重大な状態をいう。5. 第1相パート:TEAEにより治験薬の投与中止に至った症例数評価期間:1年間6. 第1相パート:TEAEにより治験薬の投与中断に至った症例数評価期間:1年間7. 第1相パート:TEAEにより治験薬の投与延期に至った症例数評価期間:1年間
副次的な評価項目・方法 1. 第1相パート:最高血漿中濃度(Cmax)評価期間: 1年間第1相パートにおける抗体-薬物複合体(ADC)未変化体、総Ab(抗体)、DM4及びS-メチルDM4のCmaxを報告する。2. 第1相パート:血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC)評価期間: 1年間第1相パートにおける抗体-薬物複合体(ADC)未変化体、総Ab(抗体)、DM4及びS-メチルDM4のAUCを報告する。3. 第1相パート:終末相における消失半減期(T1⁄2)評価期間: 1年間第1相パートにおける抗体-薬物複合体(ADC)未変化体、総Ab(抗体)、DM4及びS-メチルDM4のT1/2を報告する。4. 第1相パート:全身クリアランス(CL)評価期間: 1年間第1相パートにおける抗体-薬物複合体(ADC)未変化体、総Ab(抗体)、DM4及びS-メチルDM4のCLを報告する。5. 第1相パート:定常状態における分布容積(Vss)評価期間: 1年間第1相パートにおける抗体-薬物複合体(ADC)未変化体、総Ab(抗体)、DM4及びS-メチルDM4のVssを報告する。6. 第1相パート:最高血漿中濃度到達時間(Tmax)評価期間: 1年間第1相パートにおける抗体-薬物複合体(ADC)未変化体、総Ab(抗体)、DM4及びS-メチルDM4のTmaxを報告する。7. 第1相パート:TAK-853に対する免疫原性の発現症例数評価期間:1年間8. 第2相パート:治験責任医師の評価に基づく奏功期間(DOR)評価期間:2年間奏効(CR 又はPR)が最初に確認された日から疾患進行(PD)又はあらゆる原因による死亡のいずれかが最初に確認された日までの期間と定義する。疾患の進行が確認されていない奏効例については、最後に安定(SD)以上の評価された日で打切りとする。9. 第2相パート:血漿中濃度評価期間: 2年間第2相パートにおける抗体-薬物複合体(ADC)未変化体、総Ab(抗体)、DM4及びS-メチルDM4の血漿中濃度を報告する。10. 第2相パート:TAK-853に対する免疫原性の発現症例数評価期間:2年間

よりよい情報提供を行うために、ご協力をお願いいたします。

このページのURL
https://ct.ganjoho.jp/category/ttrial/jRCT2031240057

このサイトについて | サイトマップ | お問い合わせ

(c) 国立研究開発法人国立がん研究センター