臨床試験ID | : | jRCT2031220554 |
情報提供元 | : | jRCT(Japan Registry of Clinical Trials;臨床研究実施計画・研究概要公開システム) |
試験名 | : | 転移性又は局所進行性の固形がん患者を対象としたASP2074 の第1/1b 相試験 |
試験の概要 | : | ASP2074は固形がんを有する患者さんのための新たな治療薬となる可能性があります。ASP2074が治療薬として利用できるようになる前に, ASP2074が体内でどのように作用するのかを理解する必要があります。この情報は,適切な用量を決定することや,この治療が原因となって起こるかもしれない医学的な問題を確認することに役立ちます。この治験に参加できるのは,転移性(がんがからだの他の部分に広がっている)または局所進行性の固形がんを有する患者さんで,実施できるすべての標準療法で治験参加前に治療されており,それ以上標準治療を続けても恩恵がない可能性がある方となります。この治験の主な目的は2つあり,1つ目はASP2074をさまざまな用量で投与した後に固形がん患者さんに何らかの医学的な問題が起こるかどうかを確認することです。2つ目は将来の治験で使用するASP2074の適切な用量を見つけることです。 |
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基本情報 患者さん一人一人の状況に応じた判断が必要ですので、詳しくは診療を担当している医師にご相談ください |
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対象疾患名 | 転移性又は局所進行性固形がん |
試験のホームページURL |
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実施施設&進捗状況 | |
試験実施施設 | アステラス製薬株式会社、 国立研究開発法人国立がん研究センター東病院、 国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院 |
試験のフェーズ | 第Ⅰ相 |
試験進捗状況 | 募集中 |
公開日・最終情報更新日 | 2023/3/21 |
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試験に参加できる条件 | |
年齢・性別 | 問わない 男女両方 |
選択基準 | 1. 病理記録又は現時点での生検により局所進行性(切除不能)又は転移性の固形がん(前治療レジメン数は問わない)を有することが確認された被験者。用量漸増パートについては,大腸癌,膵癌,胃癌,食道又は食道胃接合部(GEJ) 腺癌を有している被験者であること。癌種別用量拡大パートについては,大腸腺癌,食道又はGEJ 腺癌又は膵臓腺癌を有している被験者であること。2. 固形がんの治療効果判定のためのガイドライン(RECIST) v1.1 に基づく測定可能病変を1 つ以上有する被験者。過去に放射線が照射された部分に存在する病変は,その病変で病勢進行が確認できれば測定可能病変とする。3. 既承認の全ての標準治療の実施後に病勢進行が認められた又は不耐となった被験者,若しくは全ての標準治療に不適格な被験者(前治療レジメン数は問わない)。4. 米国東海岸癌臨床試験グループ(ECOG) status が0 又は1 の被験者。5. 治験薬の初回投与の2 週間以上前に放射線治療(定位的放射線治療を含む)が完了している被験者。6. 治験薬の初回投与の14 日以上前に前治療による有害事象(脱毛症を除く)がGrade 1 又はベースライン(例:Grade 2 の甲状腺機能低下症)まで改善している被験者。7. 12 週間以上の生存が期待できると判断された被験者。8. 臨床検査に基づいて,全ての基準を満たしている被験者。この期間内に複数の臨床検査データがある場合,直近のデータを用いる。被験者が最近輸血を受けた場合には,輸血後2 週間以上経過後に臨床検査を実施すること。9. 女性被験者の場合,血清妊娠検査及び医師の問診による医学的評価によって妊娠していないことが確認されており,少なくとも以下の1 つに該当する被験者:a. 妊娠可能な女性(WOCBP)ではないことb. 同意取得時点から治験薬の最終投与後,少なくとも90 日間まで避妊ガイダンスに従うことに同意したWOCBP10. 女性被験者の場合,スクリーニング期間,治験期間中及び治験薬の最終投与後90 日間に授乳を行わないことに同意している被験者。11. 女性被験者の場合,治験薬の初回投与開始時から治験期間中及び治験薬の最終投与後90 日間に卵子提供を行わないことに同意している被験者。12. 妊娠可能な女性パートナー(授乳期間中のパートナーを含む)のいる男性被験者の場合,治験期間中及び治験薬の最終投与後90 日間にわたり避妊法を使用することに同意している被験者。13. 男性被験者の場合,治験期間中及び治験薬の最終投与後90 日間にわたり精子提供をしないことに同意している被験者。14. 妊娠中のパートナーがいる男性被験者の場合,治験期間内の妊娠期間中及び治験薬の最終投与後90 日間にわたり,性行為をしないかコンドームを使用することに同意している被験者。15. 本治験で治験薬の投与を受けている間,ほかの介入試験に参加しないことに同意している被験者。 |
除外基準 | 1.ほかの治験薬又は治験医療機器を使用している被験者,若しくは治験薬の初回投与前21 日以内又は5 半減期のいずれか短い方の期間内にほかの治験薬又は治験医療機器を使用した被験者。2.治験参加に適さないと判断された被験者。3. ASP2074 又は使用する製剤の成分に対して過敏症又はその疑いがある被験者。4. 大腸扁平上皮癌,消化管間質癌及び神経内分泌癌を有する被験者。5. 体重が40 kg 未満の被験者。6. 治験薬投与開始前14 日以内に全身ステロイド療法又はその他の免疫抑制療法を受けた被験者若しくはこれらの投与が必要な被験者。ただし,ヒドロコルチゾン又は同等品の生理的補充量(ヒドロコルチゾン最大30 mg/日又はプレドニゾン最大10 mg/日)の投与,全身副腎皮質ステロイドの1 回の投与,又は放射線画像造影剤の前投薬としての全身副腎皮質ステロイドの投与は許容される。7. 症候性の中枢神経系(CNS) 転移を有する被験者,又は無症候性の場合であっても不安定なCNS 転移を示す所見(例:画像上の病勢進行)が認められる被験者。CNS 転移に対する治療歴がある場合は,以下の基準を満たすこと;臨床的に安定している,治験薬投与開始の4 週間以上前から画像検査においてCNS 病変の進行が認められない,2 週間以上の期間にわたり免疫抑制用量の全身ステロイド(ヒドロコルチゾン> 30 mg/日又はプレドニゾン> 10 mg/日又は等価用量)の投与を必要としない。8. 活動性の自己免疫疾患を有する被験者。ただし,1 型糖尿病,適切な補充療法により安定状態に維持されている内分泌障害,又は全身治療を必要としない皮膚障害(例:尋常性白斑,乾癬又は脱毛症)は許容される。9. 薬剤の作用機序と関連がある(例:免疫関連)と判断されたGrade 3 以上の毒性により過去に免疫調節療法を中止したことがある被験者。10. ヒト免疫不全ウイルス(HIV) に感染していることが確認されている被験者。ただし, CD4 陽性T 細胞数が350/μL 以上で,過去6 カ月以内に後天性免疫不全症候群(AIDS) を定義する日和見感染症の既往歴がない場合は適格とする。注:HIV 感染のスクリーニング検査は,各治験実施国の要件に従い実施すること。11. 活動性B 型肝炎(B型肝炎表面抗原[HBsAg] 陽性)又はC 型肝炎を有することが確認されている被験者。注:これらの感染症のスクリーニング検査は,各治験実施国の要件に従い実施すること。a. HBsAg は陰性で,B型肝炎コア抗体(HBcAb) が陽性である場合には,B型肝炎ウイルス(HBV) DNA 検査を実施し,陽性であれば本治験の対象から除外する。b. 血清学的検査でC型肝炎ウイルス(HCV) 陽性であっても,HCV RNA 検査が陰性の場合には本治験に適格とする。c. HCV 治療を受け,検査の結果ウイルス量が検出不能である場合には,本治験に適格とする。12. 治験薬投与開始前28 日以内に,感染症に対する生ワクチンの接種を受けた被験者。13.間質性肺疾患又は非感染性肺臓炎の既往を有する被験者,若しくは現在間質性肺疾患/肺臓炎を合併している被験者。14. 治験薬投与開始前14 日以内に全身治療が必要な感染症に罹患した被験者。15. 同種骨髄移植又は臓器移植を受けたことがある被験者。16. 治験薬の投与期間中にほかの抗悪性腫瘍療法が必要になると考えられる被験者。17. 以下の重大な心血管疾患の既往がある被験者:a. 降圧薬使用時に高血圧が十分にコントロールできていない被験者。b. Study Day 1 の前6 カ月以内に心筋梗塞又は不安定狭心症の既往を有する被験者。c. New York Heart Association Class II 以上のうっ血性心不全(CHF) を有する被験者。d. 治験薬投与前6 カ月以内に脳血管発作(CVA) 又は一過性脳虚血発作(TIA) の既往を有する被験者。e. 治験薬投与前6 カ月以内に重大な血管疾患(例:外科的修復を要する大動脈瘤,直近の末梢動脈血栓症)の既往を有する被験者。f. 不整脈,完全左脚ブロック,心ペースメーカーが必須,Q波開始からT波終了までの時間(QT)延長症候群又は左脚前枝ヘミブロックを伴う右脚ブロック(二束ブロック)を有する被験者。g. スクリーニング時にFridericia 補正式を用いて補正したQT間隔(QTcF)(心電図[ECG][1 回測定])が450 msec を超える被験者。スクリーニング期間に12 誘導ECG(1 回測定)を実施する。18. 試験要件の遵守を制限する精神疾患を有する,又はそのような社会的状況にある被験者。19. 過去 2 年以内に,本治験の対象としているがん以外で,活動性(すなわち,介入治療を必要とする)がんの既往を有する被験者。ただし,限局性の治癒可能ながんで明らかに治癒した場合(基底細胞癌又は扁平上皮細胞癌,表在性膀胱癌,子宮頸部又は乳房の上皮内癌など)を除く。20. 治験薬投与開始前28 日以内に大手術を受け |
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問い合わせ先 | |
実施責任組織 | アステラス製薬株式会社 |
問い合わせ先組織名 | アステラス製薬株式会社 |
部署名・担当者名 | くすリ相談センター |
電話・Email | 0120-189-371 clinicaltrialregistration@astellas.com |
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評価&介入 | |
試験の種類 | 該当無し |
介入の目的 | 治療・ケア |
介入の詳細 | この治験は2つのパートから構成されています。1. ASP2074用量漸増(パート1)3つのパート(パートA,B及びC)において,ASP2074の各漸増用量/レジメンコホートに患者さんを割り当てます。得られた結果の評価に基づき,パートBとパートCが順次実施されます。2. ASP2074用量拡大(パート2)大腸腺癌,食道または食道胃接合部(GEJ)腺癌,膵臓腺癌用量漸増(パート1)で選択された用量/レジメンのASP2074を患者さんに投与します。ASP2074は,各治療サイクルの初日に点滴で投与されます。この治験に参加した患者さんへは,ASP2074によって起きた医学的な問題が確認される,がんが悪化する,他のがん治療を開始する,患者さんが治験の中止を希望する,あるいは患者さんが治験のために来院しなくなるまで,治療サイクルを繰り返します。 |
主要な評価項目・方法 | - 用量制限毒性(DLTs)- 有害事象(AEs)- 重篤な有害事象(SAEs)- 臨床検査値- バイタルサイン- 標準12誘導心電図 |
副次的な評価項目・方法 | - 免疫療法のための固形がんの治療効果判定のためのガイドライン(iRECIST) 及びRECIST 1.1 に基づく客観的奏効率(ORR)- iRECIST 及びRECIST 1.1 に基づく奏効期間(DOR)- iRECIST 及びRECIST 1.1 に基づく病勢コントロール率(DCR)- 血清 CA19-9値(膵癌の場合のみ)- 選択した血清中ASP2074 の薬物動態(PK)パラメータ:投与時点から336 時間後までの濃度時間曲線下面積(AUC[0-336h]),最高濃度(Cmax),反復投与時の投与直前の濃度(Ctrough),最高血中濃度到達時間(tmax)- 腫瘍内における標的抗原の発現及びCD8 の浸潤/活性化の変化 |