臨床試験情報

臨床試験ID : jRCT2031220527
情報提供元 : jRCT(Japan Registry of Clinical Trials;臨床研究実施計画・研究概要公開システム)
試験名 : 局所進行性又は転移性固形がん患者を対象としたASP1570 の第1/2 相試験
試験の概要 : この治験は,成人の進行性固形がんの患者さんを対象にしています。この治験に参加される患者さんのがんの細胞は,もともとあった部位から外側へ成長していたり,からだの他の部分へ広がっていたり,標準治療を受けた後にがんが進行している,あるいは標準治療を受けることができない状態になっています。この治験からは,進行性固形がんの患者さんのための新しい治療法になる可能性があるASP1570に関するより多くの情報を得ることができます。

基本情報       患者さん一人一人の状況に応じた判断が必要ですので、詳しくは診療を担当している医師にご相談ください

対象疾患名 局所進行性又は転移性固形がん
試験のホームページURL

実施施設&進捗状況

試験実施施設 アステラス製薬株式会社
試験のフェーズ 第Ⅱ相
試験進捗状況 準備中
公開日・最終情報更新日 2023/3/20

試験に参加できる条件

年齢・性別 問わない 男女両方
選択基準 1. 利用可能な病理記録又は最近の生検によって局所進行(切除不能)又は転移性固形悪性腫瘍が確認されている患者。2. 固形がんの治療効果判定のためのガイドライン(RECIST)第1.1版に基づく測定可能病変を1つ以上有する患者。過去に放射線照射を受けたことのある病変は,当該病変における病勢進行が確認された場合,測定可能病変とみなされる。3. 用量漸増コホート:a. 承認されている全ての標準治療後に進行した,又は標準治療に対して適格でなくなった患者。用量拡大コホート:b. 承認されている全ての標準治療後に進行した,又は標準治療に対して適格でなくなった患者 。組織学的又は細胞学的に非小細胞肺癌(NSCLC)又は悪性黒色腫の診断が確認されている患者(それぞれ該当の第2相推奨用量[RP2D]拡大コホートに登録する),又は確定奏効が認められ,Response-triggered拡大コホートが開始されているがん種を有する患者(Response-triggered拡大コホート)4. 米国東海岸がん臨床試験グループ(ECOG)Performance Statusが0,1又は2の患者。5. 全ての免疫療法を含む抗悪性腫瘍治療の最終投与が,少なくとも治験薬初回投与の21日以上前である患者。既知の後天性耐性変異を伴わない神経栄養因子チロシンキナーゼ受容体(NTRK)遺伝子融合を有する固形がんの患者,又は,上皮成長因子受容体(EGFR)又は未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)変異陽性NSCLC患者は,治験薬初回投与の4日前までEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI),ALK阻害剤又はNTRK阻害剤を継続することができる。6. 放射線治療を受けた患者については,少なくとも治験薬初回投与の2週間以上前に治療(定位放射線治療を含む)を完了していること。7. 前治療による有害事象(脱毛症を除く)が治験薬初回投与の少なくとも14日以上前にGrade 1又はベースラインの状態まで改善している。注:1型糖尿病,適切な補充療法で安定して維持されている内分泌障害,又は全身治療を必要としない皮膚障害(白斑,乾癬,脱毛症など)を有する患者は参加可能である。8. 治験薬投与開始以前に十分な臓器機能を有する患者。最近輸血を受けた場合,臨床検査は輸血後2週間以降に行う必要がある。9. 活性化部分トロンボプラスチン時間と国際標準比が基準値上限(ULN)の1.5倍以内であり,抗凝固薬の投与を受けていない。10. 女性の場合,妊娠していないことが妊娠検査及び問診により確認されており,以下のいずれかに該当する患者:a. 妊娠の可能性のある女性(WOCBP)ではないb. 妊娠する可能性のある女性であるが,同意取得時点から治験薬の最終投与後少なくとも45日間は避妊に関する指針に従うことに同意している11. 女性患者の場合,スクリーニング期間,試験期間中及び治験薬の最終投与後の45日間に,授乳を行わないことに同意している12. 女性患者の場合,治験薬初回投与から試験期間中及び治験薬の最終投与後の45日間に,卵子提供を行わないことに同意している13. 妊娠する可能性のある女性パートナー(授乳を行うパートナーを含む)がいる男性患者の場合,試験期間中及び治験薬の最終投与後少なくとも45日間は,避妊法を用いることに同意している14. 男性患者の場合,試験期間中及び治験薬の最終投与後45日間に精子提供をしないことに同意している15. 妊娠中のパートナーがいる男性の場合,試験期間中及び治験薬の最終投与後45日間,妊娠期間中は禁欲するかコンドームを使用することに同意している16. 治験薬投与期間中,他の介入試験に参加しないことに同意する患者。
除外基準 1. 研究段階の治療法を治験薬初回投与前21日以内又は半減期の5倍以内のいずれか短い期間内に受けた患者。ただし,以下の治療については,治験薬の投与開始4日前まで継続することができる。a. EGFR活性化変異を有する患者におけるEGFR TKIb. ALK変異を有する患者におけるALK阻害剤c. 既知の後天性耐性変異を伴わないNTRK遺伝子融合を有する固形がんの患者におけるNTRK阻害剤2. 治験薬初回投与前14日以内に全身ステロイド療法又は他の免疫抑制療法を必要とする,あるいは受けた患者。ヒドロコルチゾン又はその同等物の生理的補充用量(1日あたり最大30 mgのヒドロコルチゾン及び最大10 mgのプレドニゾンとして定義される)を使用することは認められる。3. 強力な又は中等度のCYP2D6阻害剤(bupropion,フルオキセチン,パロキセチン,デュロキセチン,アビラテロンなど)の投与を受けており,試験期間中に投与が必要な患者。4. 症状を伴う中枢神経系(CNS)への転移が認められる患者又は,無症状だが安定しないCNSへの転移が確認された患者(画像上の病勢進行など)。過去にCNS転移に対する治療を受けている患者は,臨床的に安定しており,少なくとも治験薬初回投与開始の4週間以上前から画像診断におけるCNSの病勢進行が認められない,かつ2週間以上前から全身性ステロイドの免疫抑制量(ヒドロコルチゾン30 mg/日超又は,プレドニゾロン又は同等物10 mg/日超)を必要としない場合に適格となる。5. 活動性の自己免疫疾患を有する患者。ただし,1型糖尿病,適切な補充療法で安定して維持されている内分泌障害,又は全身治療を必要としない皮膚障害(白斑,乾癬,脱毛症など)を有する患者は参加可能である。6. 薬剤の作用機序と関連性がある(免疫に関連するなど)と判断された,Grade 3以上の毒性により過去に免疫調整療法を中止したことがある患者。7. ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染の既往がある患者。ただし,CD4陽性T細胞数が350 cells/µL以上で過去6カ月以内にエイズに伴う日和見感染症の既往がない患者は適格とする。注:HIV感染のスクリーニングは現地の要件に従い実施すること。8. スクリーニングの血清検査において以下のいずれかを認めた患者。a. A型肝炎ウイルス(HAV)抗体(免疫グロブリンM[IgM])b. B型肝炎表面抗原(HBsAg)陽性又はB型肝炎DNAが検出された患者。HBsAg陰性,B型肝炎コア抗体(抗HBc)陽性及びB型肝炎表面抗体(抗HBs)陰性の患者は,B型肝炎DNAが検出されない場合に適格とする。c. C型肝炎ウイルス(HCV)に対する抗体を有する患者。ただし,HCV RNAが検出されない場合に適格とする。9. 治験薬初回投与前28日以内に感染症に対する生ワクチンを接種した患者。10. 肺臓炎(間質性肺疾患[ILD])の既往がある,現在肺臓炎に罹患している,又は高用量のグルココルチコイドの投与を必要とする非感染性の肺臓炎に罹患している患者。11. 治験薬初回投与前14日以内に全身治療を必要とする感染症に罹患している患者。12. 同種造血幹細胞移植又は臓器移植を受けた患者。13. 治験薬投与期間中に他の抗悪性腫瘍治療が必要になると考えられる患者。14. 治験薬投与開始前6カ月以内に心筋梗塞又は不安定狭心症を患っている,又は現在コントロール不良な疾患を有する患者。症候性うっ血性心不全,臨床的に重大な心疾患,不安定狭心症,不整脈又は試験要件の順守を制限する精神疾患/社会的状況を含むが,これに限定されない。15. コントロールが不十分な高血圧(降圧薬を使用した状態で収縮期血圧> 150 mmHgかつ/又は拡張期血圧> 100 mmHgと定義)を有する患者。16. スクリーニング時においてFridericia法による補正QT間隔(QTcF)> 450 msec(男性及び女性の参加者の場合)を有する場合。なお,心電図(ECG)はスクリーニング時に3回実施する(3回の読み取り値の平均がQTcの計算に使用される)。17. 本試験の対象としている悪性腫瘍以外に,過去2年以内に,活動性(すなわち,治療又は介入を必要とする)の悪性腫瘍が認められた患者。ただし,局所的治癒が可能な悪性腫瘍で,明らかに治癒したと判断される基底細胞又は有棘細胞癌,表在性膀胱癌,子宮頸部又は乳房の上皮内癌などを除く。18. 大きな外科的処置を受け,治験薬投与開始前28日以内に完全に回復していない患者。19. 出血性素因の既往を有する患者。20. 抗凝固療法の使用が必要となる患者。21. 本試験の参加に不適切と判断された症状を有する患者。22. ASP1570あるいは使用製剤の成分に対する過敏症又はその疑いのある患者。

問い合わせ先

実施責任組織 アステラス製薬株式会社
問い合わせ先組織名 アステラス製薬株式会社
部署名・担当者名 くすリ相談センター
電話・Email 0120-189-371 clinicaltrialregistration@astellas.com

評価&介入

試験の種類 該当無し
介入の目的 治療・ケア
介入の詳細 この治験は2つのパートから構成されています。パート1:ASP1570用量漸増進行性固形がんの患者さんに複数の小グループに分かれていただき,ASP1570を低用量から高用量まで服用していただきます(全部で8つの異なる用量)。パート2:ASP1570用量拡大進行性固形がんの患者さんに複数の小グループに分かれていただき,パート1で検討したASP1570の最適な用量を服用していただきます。用量は,パート1で医学的に重大な問題がなかった最高用量を超えることはありません。これらのグループでは,特定の種類の進行性固形がん(転移性黒色腫や非小細胞肺がん,パート1で効果がみられた種類のがん)を有する患者さんに参加していただきます。各グループは,21日間を1サイクルとして,ASP1570の錠剤を1日1回または2回服用していただきます。医学的に重大な問題が確認されたり,がんが進行したり,担当医師が治療を中止する必要があると判断しないかぎりは,次のサイクルも同じ用量で治療を継続します。
主要な評価項目・方法 用量制限毒性(DLT)有害事象臨床検査値バイタルサイン標準12誘導心電図
副次的な評価項目・方法 免疫療法のための固形がんの治療効果判定のためのガイドライン(iRECIST)及びRECIST 1.1に基づく奏効率(ORR)iRECIST及びRECIST 1.1に基づく奏効期間(DOR)iRECIST及びRECIST 1.1に基づく病勢コントロール率(DCR)血漿中薬物動態パラメータ:最高濃度(Cmax),最高血中濃度到達時間(tmax),投与間隔内の血漿中濃度時間曲線下面積(AUCtau)及び血漿中トラフ濃度(Ctrough)腫瘍におけるCD4/CD8細胞の浸潤状況及び増殖レベル(CD4/CD8,Ki67+)の変化

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