臨床試験情報

臨床試験ID : jRCT2031200385
情報提供元 : jRCT(Japan Registry of Clinical Trials;臨床研究実施計画・研究概要公開システム)
試験名 : KRAS変異型進行又は転移性固形癌患者を対象としたBI 1701963単剤療法及びBI 3011441との併用療法を検討する第I相非盲検用量漸増試験
試験の概要 : ● 日本人KRAS変異型固形癌患者で,BI 1701963単剤療法の最大耐量(MTD)及び/又は第II相試験推奨用量(RP2D)を決定する。● KRAS変異型固形癌患者で,BI 1701963とBI 3011441の併用療法のMTD及び/又はRP2Dを決定する。● KRAS変異型局所進行若しくは転移性肺腺癌又は結腸直腸癌患者で,BI 1701963とBI 3011441の併用療法の予備的有効性を検討する。

基本情報       患者さん一人一人の状況に応じた判断が必要ですので、詳しくは診療を担当している医師にご相談ください

対象疾患名 KRAS変異陽性固形癌(パートA及びB), KRAS変異陽性NSCLC及びCRC(パートC及びD)
試験のホームページURL

実施施設&進捗状況

試験実施施設 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院 国立研究開発法人国立がん研究センター 東病院 愛知県がんセンター 公益財団法人がん研究会 有明病院
試験のフェーズ 第Ⅰ相
試験進捗状況 参加者募集中断
公開日・最終情報更新日 2022/2/3

試験に参加できる条件

年齢・性別 20歳 ~ 男女両方
選択基準 全パート1. スクリーニングの前に,腫瘍組織中に既に同定されたKRAS活性化変異を有する患者。活性化変異にはエクソン2(G12,G13),エクソン3(A59,Q61)及びエクソン4(K117,A146)のKRAS変異が含まれるが,これらに限定されない。対立遺伝子の一覧は表10.2: 3を参照すること。国際的に,又は各国で認定された解析機関(CAP/CLISA又はISOなど)において,KRAS変異状態を判定するために各国で従来使用されている検査の推奨一覧は,表10.2: 4に要約している。2. KRAS変異状態を遡及的に確認するため,及びバイオマーカーを評価するために,可能な限り保存腫瘍組織を提供できる患者3. RECIST第1.1版に基づいて測定可能な標的病変が1つ以上ある患者。標的病変が1つのみで,その病変の生検が必要な患者の場合は,ベースラインの画像検査は生検後2週間後以降に実施すること。4. スクリーニング時に,米国東部癌共同研究グループ(ECOG)Performance Statusが0又は1の患者5. スクリーニング時に,以下のように定義された十分な臓器機能が維持されている患者a) 造血成長因子を使用せずに,絶対好中球数(ANC)1.5 × 109/L以上,ヘモグロビン9.0 g/dL以上,血小板数100 × 109/L以上b) 総ビリルビンが基準値上限(ULN)の1.5倍以下,又はジルベール症候群であるとわかっている患者の場合はULNの4倍以下c) クレアチニンがULNの1.5倍以下。クレアチニンがULNの1.5倍を超えていても,同時に測定した糸球体濾過量(GFR)が50 mL/min以上(CKD-EPI式で測定又は算出)である患者は適格とする。d) アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)及びアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)が,肝転移がない場合はULNの3倍以下,又はトランスフェラーゼの上昇が肝転移に起因する場合はULNの5倍以下。6. 同意取得時に年齢18歳以上,又は国内の法律で同意ができる法的年齢に達している患者7. 先行治療に関連する毒性が,C1D1の初回投与前に有害事象共通用語規準(CTCAE)グレード1以下(例外として,脱毛症,安定した感覚ニューロパチーの場合はCTCAEグレード2以下)まで回復している患者8. 医薬品の臨床試験の実施の基準(GCP)及び国内の法律に従って,治験参加前に同意書に署名と日付を記入した患者9. 男女の患者。妊娠可能な女性(WOCBP) 並びに生殖能力のある男性は,ICH M3(R2)に従った極めて効果の高い避妊法(一貫して正しく使用すれば1年間の避妊失敗率が1%未満の避妊法)を使用する意思があり,かつ使用しなければならない。この避妊法を,治験組入れ前,治験参加期間中及び投与終了後の規定の最短期間(BI 1701963の単剤療法及びBI 3011441との併用療法終了後4カ月以上)使用しなければならない。10. 妊娠可能な女性1で,不妊手術を受けていない場合は,スクリーニング期に実施した血清妊娠検査の結果が陰性でなければならない。単剤療法及び併用療法の用量漸増(パートA及びB)11. 投与前及び投与期間中に,薬力学及びバイオマーカー評価用の腫瘍生検を受ける意思のある患者。ただし,腫瘍生検が臨床的に禁忌である場合は,治験責任(分担)医師と治験依頼者の合意の上で,腫瘍生検を行わずに患者を組み入れてもよい。12. 標準療法2で適切な先行治療を受けたにもかかわらず進行が認められた患者又は標準療法が存在しない腫瘍の種類若しくは病期の患者併用療法の用量確認及び拡大パート(パートC1及びD1)13. 局所進行(IIIB/C期)又は転移性(IVA/B期)肺腺癌と病理学的に確定診断された患者。2ライン以上の標準療法(化学療法と抗PD[L]-1抗体療法の両方)を受けた後に進行が認められていなければならない。併用療法の用量確認及び拡大パート(パートC2及びD2)14. 局所進行又は転移性CRCと病理学的に確定診断された患者。腫瘍の種類と病期に合った化学療法(フルオロピリミジン,オキサリプラチン,イリノテカンベースの化学療法)を含む適切な標準療法をすべて受けていなければならない。ミスマッチ修復機構欠損/高頻度マイクロサテライト不安定性(dMMR/MSI-High)CRCを有する患者は,抗PD-1抗体による治療歴がなければならない。
除外基準 全パート1. 治験薬の初回投与前3週間以内に抗癌化学療法又は抗癌免疫療法を受けた患者。治験薬の初回投与前2週間以内に抗癌ホルモン療法を受けた患者2. RAS,MAPK又はSOS1標的薬による治療歴がある患者3. 治験薬の投与開始前4週間以内に以下を除く放射線療法を受けた患者? 胸部以外の領域への緩和目的の放射線療法は,投与開始の2週間前まで許容される? 投与開始前2週間以内の症候性の転移に対する緩和目的の単回放射線療法は許容されるが,治験依頼者と討議する必要がある4. 治験薬の投与開始前4週間以内に大手術(大手術かどうかは治験責任[分担]医師の評価による)を受けた,又は治験予定期間中に大手術を受ける予定のある患者(人工股関節置換術など)5. 治験薬の投与開始前28日以内に治験薬による治療又は標的治療を受けた患者6. BI 1701963錠又はその賦形剤に対して過敏症の既往歴のある患者7. 治験責任(分担)医師が臨床的に問題であると判断した,コントロール不良な高血圧,NYHA機能分類クラス3以上のうっ血性心不全,不安定狭心症又はコントロール不良な不整脈などの心血管系異常の既往歴又は併存がある患者,投与開始前6カ月以内に心筋梗塞を発症した患者。コントロール不良な高血圧は,薬剤の使用の有無を問わず,安静にして落ち着いた状態で測定した血圧が,収縮期血圧140 mmHg以上又は拡張期血圧90 mmHg以上と定義する。8. 左室駆出率(LVEF)50%未満の患者9. 先天性のQT延長症候群患者,又は安静時の補正QT間隔(QTcF)の平均値が470 msecを超える患者10. 患者の治験手順を遵守する能力を損なう,又は治験薬の有効性及び安全性の評価を妨げる可能性があると治験責任(分担)医師が判断する既往歴又は併存疾患のある患者11. 他の部位の腫瘍の既往歴又は併存がある患者。ただし,有効に治療された以下の癌は例外とする。? 非黒色腫皮膚癌? 子宮頸部上皮内癌? 非浸潤性乳管癌? その他の癌で,3年を超えて寛解を維持しており,治癒したと考えられるもの12. 髄膜癌腫症患者13. コントロール不良又は症候性の脳転移の併存又は既往歴のある患者。ただし,治験責任(分担)医師が安定していると判断し,局所治療が完了している場合は除外対象とはしない。副腎皮質ステロイドは,4週間以上安定した用量で継続されている場合に限り使用してもよい。スクリーニング時に新たに脳転移が確認された患者は,無症状の場合に限り組み入れてもよい。? 脳転移の切除を受けた,又は治験薬投与の4週間以上前(全脳照射)若しくは2週間以上前(体幹部定位放射線治療)に終了した放射線療法を受けた患者は,以下の基準をすべて満たしている場合に限り,適格と判断される。a) 残存する神経学的症状がCTCAEグレード2以下であるb) 該当する場合,安定した用量でデキサメタゾンの投与を受けているc) 経過観察の磁気共鳴画像(MRI)で新規病変が認められない14. 間質性肺疾患の既往歴(現病歴を含む)を有する患者15. 活動性B型肝炎(急性肝炎の場合は,HBe-Ag存在の有無を問わず,B型肝炎表面抗原[HBs-Ag]及び抗HBc-IgM抗体の存在,並びに慢性肝炎の場合は,HBe-Ag併存の有無を問わず,HBs-Agの存在が6カ月以上の持続と定義),活動性C型肝炎(Hep C RNAの存在と定義),及び/又はHIV感染を有する患者16. 患者へのリスクが高まると治験責任(分担)が判断する活動性感染症のある患者17. 治験薬の服用及び/又は吸収に影響する可能性があると治験責任(分担)が判断するコントロール不良な胃腸障害(悪心,コントロール不良な嘔吐,クローン病,潰瘍性大腸炎,慢性下痢,吸収不良など)の既往歴又は併存のある患者18. 網膜静脈閉塞症(RVO),網膜色素上皮剥離(RPED),又は中心性漿液性網膜症の既往歴又は併存のエビデンス/リスクのある患者。RVO又は中心性漿液性網膜症の素因には,例えばコントロール不良の緑内障又は高眼圧症,過粘稠血症候群又は凝固能亢進状態の既往歴がある。19. 眼科検査で,RVO又は中心性漿液性網膜症のリスク因子と考えられる,以下のような網膜の可視症状が認められる患者? 新たな乳頭陥凹のエビデンス? 新たな視野欠損のエビデンス? 眼圧が21 mm Hgを超える20. 治験医療機器又は治験薬を使用する別の治験への同時参加21. 強力なCYP3A4及びP-gp阻害剤又は誘導剤の併用22. 妊娠中,授乳中,または治験期間中若しくは治験薬の最終投与後4か月以内に妊娠若しくは授乳を計画している女性23. 併用制限薬又は本治験の安全な実施を妨げる可能性があると考えられる薬剤の使用の継続を必要とする又は希望する患者24. 治験実施計画書の規定を遵守できない,又は治験を予定どおり完了できないと予想される患者(例:慢性的なアルコール乱用,薬物乱用又はその他の状態にあり,治験参加に

問い合わせ先

実施責任組織 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社
問い合わせ先組織名 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社
部署名・担当者名 医薬開発本部 渡部 愛子
電話・Email 0120-189-779 ctinfo@boehringer-ingelheim.com

評価&介入

試験の種類 該当無し
介入の目的 治療・ケア
介入の詳細 BI 1701963及びBI 3011441(Part B,C,D).Part AではBI 1701963:開始用量400 mg 1日1回投与で検討する。400 mgコホートでDLTが発現した場合は,より低い用量も検討する場合がある。Part B,C,DではBI 3011441:併用療法の用量漸増パート(パートB)でのBI 3011441の開始用量は4 mgである。BI 1701963とBI 3011441の併用療法の最初の用量レベルは,1469-0002試験でBI 3011441単剤療法の用量レベル4 mgの安全性が示された後に開始する。
主要な評価項目・方法 用量漸増−単剤療法(パートA)及び併用療法(パートB)- 最大耐量(MTD)評価期間中に用量制限毒性(DLT)が認められた患者数用量確認(パートC)及び拡大(パートD)−併用療法- 最良総合効果が完全奏効(CR[確定])又は部分奏効(PR[確定])と定義する客観的奏効(OR)。最良総合効果は治験責任(分担)医師が固形がんの治療効果判定のための新ガイドライン(RECIST)第1.1版に基づいて判定し,初回投与から進行若しくは死亡(いずれか早い時点)又は次の抗癌治療開始,追跡不能若しくは同意撤回の前に行った最後の評価可能な腫瘍評価までのすべての腫瘍評価を考慮する。
副次的な評価項目・方法 用量漸増−単剤療法(パートA)及び併用療法(パートB)� BI 1701963初回投与後のCmax� BI 1701963初回投与後のAUC0-tz� BI 1701963反復投与後のCmax,ss� BI 1701963反復投与後のAUCτ,ss� BI 3011441初回投与後のCmax(パートBのみ)� BI 3011441 初回投与後のAUC0-tz(パートBのみ)� BI 3011441 反復投与後のCmax,ss(パートBのみ)� BI 3011441反復投与後のAUCτ,ss(パートBのみ)用量確認(パートC)及び拡大(パートD)−併用療法� 投与期間中にグレード3以上の治験薬に関連する有害事象が認められた患者数� BI 1701963初回投与後のCmax� BI 1701963初回投与後のAUC0-tz� BI 1701963反復投与後のCmax,ss� BI 1701963反復投与後のAUCτ,ss� BI 3011441初回投与後のCmax� BI 3011441初回投与後のAUC0-tz� BI 3011441反復投与後のCmax,ss� BI 3011441反復投与後のAUCτ,ss� OR期間は,ORが認められた患者で,CR又はPRが最初に認められた時点から進行又は死亡のいずれか早い時点までと定義する。� 腫瘍縮小(mm単位)は,ベースライン後の標的病変の最小径和(非リンパ節病変は最長径,リンパ節病変は短径を測定)と同じ標的病変セットのベースライン時の最長径の合計との差と定義する。� 無増悪生存(PFS)期間を初回投与からRECIST第1.1版による腫瘍の進行又は原因を問わない死亡のいずれか早い時点までと定義した,6カ月後のPFS率

よりよい情報提供を行うために、ご協力をお願いいたします。

このサイトについて | サイトマップ | お問い合わせ

(c) 国立研究開発法人国立がん研究センター