臨床試験情報

臨床試験ID : jRCT2031200335
情報提供元 : jRCT(Japan Registry of Clinical Trials;臨床研究実施計画・研究概要公開システム)
試験名 : ホルモン受容体陽性HER2陰性進行再発乳癌に対するパクリタキセル+ベバシズマブ+アテゾリズマブのランダム化比較第Ⅲ相試験(JCOG1919E)
試験の概要 : ホルモン受容体陽性/HER2陰性進行再発乳癌に対して、パクリタキセル+ベバシズマブ療法にアテゾリズマブを追加することの有効性(無増悪生存期間における優越性)および安全性を評価する

基本情報       患者さん一人一人の状況に応じた判断が必要ですので、詳しくは診療を担当している医師にご相談ください

対象疾患名 乳癌
試験のホームページURL

試験に参加できる条件

年齢・性別 20歳 ~ 男女両方
選択基準 1) 組織学的に乳癌(浸潤癌)と診断されている。2) 組織学的にホルモン受容体陽性(ER、PgRの少なくとも一方が陽性)かつHER2陰性と診断されている。ただし、検体が複数ある場合は、適格規準1)、2)を満たす検体のうち、最新の検体の組織学的検査結果を用いる。3) 進行再発乳癌(切除不能な局所進行乳癌、再発乳癌、Stage Ⅳ乳癌のいずれか)と診断されている。4) 登録日の年齢が20歳以上。男女は問わない。5) ECOG Performance status(PS)が0-2である。6) 測定可能病変を有する。7) ホルモン抵抗性※1、またはLife threateningな転移※2を有する。※1:ホルモン抵抗性:術後内分泌療法開始後2年以内の再発、または進行再発乳癌に対する内分泌療法において6か月以内に増悪を認めること。※2:Life threateningな転移:有症状の転移があり、早急な腫瘍縮小により症状緩和が必要な状態。例として、多発肝転移や肺転移・癌性胸膜炎・がん性リンパ管症など。8) 中央測定機関により腫瘍のPD-L1発現が確認されている。9) 治療を要する活動性の脳転移を有さない。10) 進行再発乳癌に対する化学療法の治療歴がない。ただし、最終投与から6か月以上経過していれば、パクリタキセルまたはドセタキセルを含む術前/術後化学療法の治療歴はあってもよい。11) 登録前14日以内の最新の検査値(登録日の2週間前の同一曜日は可)が、以下のすべてを満たす。① 好中球数≧1,500/mm^3② ヘモグロビン≧9.0 g/dL(登録に用いた検査の採血日前14日以内に輸血を行っていないこと)③ 血小板数≧10×104/mm^3④ 総ビリルビン≦1.5 mg/dL⑤ AST≦100 IU/L(肝転移がある場合は≦150 IU/L)⑥ ALT≦100 IU/L(肝転移がある場合は≦150 IU/L)⑦ 血清クレアチニン≦1.2 mg/dL⑧ PT-INR≦1.5ただしワルファリンなどの抗凝固薬を予防的に服薬している場合はPT-INR≦3.0⑨ 尿蛋白(試験紙法)が1+以下12) 妊娠可能な女性※1の場合、同意取得後からプロトコール治療終了後少なくとも6か月までの避妊に同意している。授乳中の患者の場合、プロトコール治療開始からプロトコール治療終了後少なくとも6か月授乳しないことに同意している。男性の場合、プロトコール治療開始からプロトコール治療終了後少なくとも6か月の避妊※2に同意している。※1:妊娠可能な女性:初潮を経験し、不妊手術(子宮摘出術または両側卵巣摘出術)を受けておらず、閉経していない女性とする。閉経とは、薬剤投与などの別の医学的理由を伴わずに月経の無い状態が12か月以上にわたる場合と定義する。※2:避妊法の例:コンドーム、ペッサリー、経口避妊薬、子宮内避妊用具の使用など13) 試験参加について患者本人から文書で同意が得られている。
除外基準 1) 活動性の重複がんを有する。ただし、次の①〜③は除く:①完全切除された以下のがん:基底細胞癌、Stage Iの有棘細胞癌、上皮内癌、粘膜内癌、表在性膀胱癌、②ESDやEMRで治癒切除された消化管癌、③5年以上再発が認められない他のがん。2) 全身的治療を要する感染症を有する。3) 活動性の消化管潰瘍を合併している。4) 降圧剤を2種類以上用いてもコントロール不良(収縮期血圧≦150 mmHg、拡張期血圧≦100 mmHgにコントロールできない)の高血圧を有する。5) 登録時に症候性うっ血性心不全、不安定狭心症、治療を要する不整脈を有する。6) 登録前1年以内に心筋梗塞の既往を有する。7) 登録前28日以内に大手術または切開生検を受けたか重大な外傷を負った。CVポートの設置は大手術とみなさない。8) 登録時に深部静脈血栓症または肺塞栓症を有する、または登録前1年以内の既往を有する。9) 登録前10日以内に抗凝固薬(324 mg/日以下のアスピリンを除く)を使用している。10) 特発性肺線維症、器質化肺炎(閉塞性細気管支炎等)、薬剤誘発性肺臓炎、特発性肺臓炎の既往を有する。ただし、登録時無症状である薬剤誘発性肺臓炎の既往例に関しては、定期的な胸部X線検査を行うとともに、聴診・問診を含む慎重な経過観察をすることで登録可能とする。11) 胸部CTで活動性肺臓炎の所見が認められる。ただし、照射野内の限局性の放射線性肺臓炎(線維症)の既往は除く。12) 治験薬であるアテゾリズマブや免疫チェックポイント阻害薬(抗PD-1、抗PD-L1、抗CTLA-4抗体薬など)や免疫賦活薬(例:インターフェロン、インターロイキン2)の投与歴がある。13) 活動性の自己免疫疾患や免疫不全またはその既往がある(例:重症筋無力症、筋炎、自己免疫性肝炎、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、炎症性腸疾患、抗リン脂質抗体症候群、ウェゲナー肉芽腫症、シェーグレン症候群、ギラン・バレー症候群、多発性硬化症等)。ただし、以下を除く。自己免疫性の甲状腺機能低下症で安定用量の甲状腺ホルモン製剤を使用している患者。症状が皮膚のみに限られている湿疹、乾癬、慢性単純性苔癬、尋常性白斑を有する患者で、発疹が体表面積の10%未満、かつ低力価の副腎皮質ステロイドの外用のみでコントロールが良好。� 過去12か月以内にソラレン長波長紫外線療法、メソトレキセート、レチノイド、生物製剤、経口カルシニューリン阻害薬、高力価または経口副腎皮質ステロイドを要する基礎疾患の急性増悪が起きていない。14) 登録前4週以内に弱毒生ワクチンを受けたか、プロトコール治療終了後5か月以内に弱毒生ワクチンが必要になると予想される患者。15) 脱毛症およびGrade 1の末梢性ニューロパチーを除き、前治療により発現した臨床的に重要な毒性から回復していない。16) パクリタキセルの添加剤であるリシノール酸マクロゴールグリセロール(クレモホール)など、治療薬のいずれかの成分に対して過敏症または禁忌がある。17) HIV抗体、HBs抗原、HCV抗体のいずれかが陽性である(ただし、HCV抗体が陽性であっても、HCV-RNAが検出されない場合は除外しない)。18) HBs抗原陰性で、HBs抗体またはHBc抗体が陽性、かつHBV-DNA定量が陽性である。19) 妊娠中、授乳中または妊娠している可能性のある女性。20) 日常生活に支障のある精神病または精神症状を合併しており試験への参加が困難と判断される患者。

問い合わせ先

実施責任組織 国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院
問い合わせ先組織名 国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院
部署名・担当者名 米盛 勧
電話・Email 03-3542-2511 prj-jcog1919e-core@eps.co.jp

評価&介入

試験の種類 該当無し
介入の目的 治療・ケア
介入の詳細 A群:パクリタキセル+ベバシズマブ療法以下のレジメンを28日1コースとして、増悪を認めるか、治療中止の基準に該当しない限り治療を継続する。【パクリタキセル】  90mg/m2、day1,8,15、静注【ベバシズマブ】  10mg/kg、day1,15、静注B群:パクリタキセル+ベバシズマブ+アテゾリズマブ療法以下のレジメンを28日1コースとして、増悪を認めるか、治療中止の基準に該当しない限り治療を継続する。【アテゾリズマブ】  840mg/body、day1,15、静注【パクリタキセル】  90mg/m2、day1,8,15、静注【ベバシズマブ】  10mg/kg、day1,15、静注
主要な評価項目・方法 無増悪生存期間(施設判定)
副次的な評価項目・方法 無増悪生存期間(中央判定)、全生存期間、奏効割合(施設判定)、奏効期間(施設判定)、奏効割合(中央判定)、奏効期間(中央判定)、有害事象発生割合、重篤な有害事象発生割合、免疫関連有害事象発生割合、PD-L1陽性部分集団における無増悪生存期間(施設判定)、PD-L1陽性部分集団における無増悪生存期間(中央判定)、PD-L1陽性部分集団における全生存期間、PD-L1陽性部分集団における奏効割合(施設判定)、PD-L1陽性部分集団における奏効割合(中央判定)

よりよい情報提供を行うために、ご協力をお願いいたします。

このサイトについて | サイトマップ | お問い合わせ

(c) 国立研究開発法人国立がん研究センター