臨床試験ID | : | UMIN000037580 |
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情報提供元 | : | 大学病院医療情報ネットワーク研究センター | |
試験名 | : | 大弯に浸潤する胃上部進行胃癌に対する腹腔鏡下脾温存脾門郭清の安全性に関する第II相試験(JCOG1809, LTG-SPRING-PII) | |
試験の概要 | : | 大弯側に浸潤する肉眼的進達度MP-SEの胃上部進行胃癌を対象に、脾臓を温存しながら脾門リンパ節を予防的に切除する「腹腔鏡下/ロボット支援胃全摘+脾温存脾門郭清」の安全性を確認する。 |
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基本情報 患者さん一人一人の状況に応じた判断が必要ですので、詳しくは診療を担当している医師にご相談ください |
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対象疾患名 | 大弯に浸潤する胃上部cT2 (MP)- T4a (SE)胃癌 |
試験のホームページURL |
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試験に参加できる条件 | |
年齢・性別 | 20歳 ~ 男女両方 |
選択基準 | 1) 胃原発巣からの内視鏡生検にて、組織学的に胃癌(組織型分類の一般型のいずれか、もしくはリンパ球浸潤癌)と診断されている。 2) 胃U領域の胃壁断面区分Gre(大弯)に腫瘍が存在し(腫瘍の主占居部位は問わない)、U領域のGreにおける腫瘍深達度がMP~SEと判断される。 3) 腹部(上腹部~骨盤)造影CT※にて脾門部(No.10リンパ節領域)に長径10 mm以上または短径8 mm以上の腫大リンパ節を認めず、脾臓、膵臓、胃脾間膜への直接浸潤も認めない。 ※造影剤アレルギー、腎機能障害、気管支喘息が原因で造影CTが不可能な場合は単純CTを許容。 4) 胸部造影CTおよび腹部(上腹部~骨盤)造影※にてH0、P0、M0であり、Bulky Nリンパ節転移※※を認めない。 ※※Bulky Nリンパ節転移(3.3.2.2)参照):腹腔動脈・総肝動脈、脾動脈・固有肝動脈周囲、上腸間膜静脈前面のいずれかに、長径1.5 cm以上のリンパ節が2個以上互いに接して存在しているか、単独もしくは多数個の大小リンパ節が集塊を形成し全体の長径が3.0 cm以上となったリンパ節が存在するもの。 5) 肉眼型が4型あるいは大型(上部消化管内視鏡による肉眼診断で腫瘍径が8 cm以上)の3型でない。 6) 食道浸潤がない。 7) 残胃癌でない。 8) R0の手術が可能と判断される。 9) Body Mass Index(BMI)が30未満。(BMI=体重(kg)÷身長(m)2) 10) 登録日の年齢が20歳以上、85歳以下。 11) Performance status(PS)はECOGの規準で0または1(PSは必ず診療録に記載すること)。 12) 上腹部手術の既往がなく、腸管(胃を含む)切除を伴う手術の既往がない。ただし、腹腔鏡検査や、虫垂炎に対する開腹または腹腔鏡(補助)下虫垂切除術、胆石症に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術、開腹または腹腔鏡(補助)下S状結腸切除術、および(ストマ造設を伴わない)開腹または腹腔鏡(補助)下直腸切除術の既往は許容する。 13) 胃がんまたは他の腹腔内のがんに対する化学療法(術前化学療法を含む)や放射線治療の既往がない。ただし、根治切除後の補助化学療法の既往は許容する。 14) 登録前28日以内の最新の検査値(登録日の4週間前の同一曜日は可)が、以下のすべてを満たす。 ①白血球数≧3,000 /mm3 ②血小板数≧10×104 / mm3 ③総ビリルビン≦2.0 mg/dL ④AST≦100 U/L ⑤ALT≦100 U/L ⑥クレアチニン≦1.5 mg/dL 15) 試験参加について患者本人から文書で同意が得られている。 |
除外基準 | 1) 活動性の重複がんを有する(同時性重複がん/多発がんおよび無病期間が5年以内の異時性重複がん/多発がん。ただし無病期間が5年未満であっても、臨床病期I期の前立腺癌、切除範囲に含まれる同時性多発早期胃癌、放射線治療により完全奏効となった臨床病期0期、I期の喉頭癌、完全切除された、以下の病理病期のがんのように5年相対生存率が95%以上相当のがんの既往は活動性の重複がん/多発がんに含めない)。 胃癌「腺癌(一般型)」:0期-I期、結腸癌(腺癌):0期-I期、直腸癌(腺癌):0期-I期、食道癌(扁平上皮癌、腺扁平上皮癌、類基底細胞癌):0期、乳癌(非浸潤性乳管癌、非浸潤性小葉癌):0期、乳癌(浸潤性乳管癌、浸潤性小葉癌、Paget病):0期-IIA期、子宮体癌(類内膜腺癌、粘液性腺癌):I期、前立腺癌(腺癌):I期-II期、子宮頸癌(扁平上皮癌):0期、甲状腺癌(乳頭癌、濾胞癌):I期、II期、III期、腎癌(淡明細胞癌、嫌色素細胞癌):I期、その他の粘膜内癌相当の病変 ※病期分類は、原則としてUICC-TNM第7版またはそれに準ずる癌取扱い規約に従う 2) 全身的治療を要する感染症を有する。 3) 登録時に38.0℃以上の発熱を有する。 4) 妊娠中、妊娠の可能性がある、産後28日以内、授乳中のいずれかに該当する女性。パートナーの妊娠を希望する男性。 5) 日常生活に支障をきたす精神疾患または精神症状を合併しており試験への参加が困難と判断される。 6) ステロイド薬またはその他の免疫抑制薬の継続的な全身投与(内服または静脈内)を受けている。 7) 不安定狭心症(最近3週間以内に発症または発作が増悪している狭心症)を合併、または6か月以内の心筋梗塞の既往を有する。 8) コントロール不良の、心臓弁膜症、拡張型心筋症、肥大型心筋症を有する。 9) HIV抗体陽性である(HIV抗体は未検でも可)。 10) 胸部CTで診断される、間質性肺炎、肺線維症、高度の肺気腫のいずれか、もしくは複数を合併。 |
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問い合わせ先 | |
実施責任組織 | 日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG) |
問い合わせ先組織名 | JCOG1809研究事務局 |
部署名・担当者名 | 国立がん研究センター東病院胃外科 木下 |
電話・Email | 04-7133-1111(5573) JCOG_sir@ml.jcog.jp |
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評価&介入 | |
試験の種類 | 該当無し |
介入の目的 | 治療・ケア |
介入の詳細 | 腹腔鏡下/ロボット支援下脾温存脾門郭清 |
主要な評価項目・方法 | 膵液瘻 and/or 腹腔内膿瘍の発生割合(術後30日以内のClavien-Dindo 分類Grade III以上) |
副次的な評価項目・方法 | 出血量、手術時間、手術関連死亡割合、全合併症発生割合、脾門リンパ節摘出個数、脾門リンパ節転移個数、開腹手術移行割合、脾摘移行割合、無再発生存期間(5年無再発生存割合)、全生存期間(5年全生存割合) |