臨床試験情報

臨床試験ID : UMIN000032282
情報提供元 : 大学病院医療情報ネットワーク研究センター
試験名 : TKI による前治療に抵抗性/耐性を示した慢性期慢性骨髄性白血病におけるボスチニブ漸増の多施設共同第II相臨床試験
試験の概要 : 慢性骨髄性白血病慢性期(CML-CP)に対し一次治療のABLチロシンキナーゼ阻害剤(TKIs)に耐性もしくは不耐容をきたし,二次治療以降の治療としてボスチニブが標準量の500mg,1日1回(QD)で投与された場合,高頻度で下痢や肝障害等をきたし,休薬や治療中断を余儀なくされる.ボスチニブを少量(200mg QD)から投与開始し,漸増することによって治療の中止や中断が軽減されるかについて検討する.

基本情報       患者さん一人一人の状況に応じた判断が必要ですので、詳しくは診療を担当している医師にご相談ください

対象疾患名 慢性骨髄性白血病
試験のホームページURL

実施施設&進捗状況

試験実施施設 佐賀大学医学部附属病院 秋田大学医学部附属病院 福島県立医科大学附属病院 広島大学附属病院
試験のフェーズ 第Ⅱ相
試験進捗状況 限定募集中
公開日・最終情報更新日 2018/04/17

試験に参加できる条件

年齢・性別 問わない 男女両方
選択基準 1)Major BCR-ABL陽性の慢性期慢性骨髄性白血病患者 2)登録時の年齢が18歳以上の患者 3)1つ以上の他のTKIに抵抗性または不耐容を認めた患者 4)ECOG performance status 0-2の患者 5)主要臓器(肝,腎,肺)の機能が保たれている患者(各施設基準値) 6)文書による同意が得られた患者(未成年者の場合保護者の承諾が必要)
除外基準 1)CMLに対してヒドロキシウレア以外の抗がん剤治療歴を有する患者2)新たにCMLと診断された患者3)急性期,移行期の経過を有する患者4)重篤な,または管理不良の合併症を有する患者5)炎症性腸疾患を合併している患者6)妊婦および授乳6)妊婦および授乳婦,12ヶ月以内の妊娠を希望する患者7)他の臨床研究や治験に参加中の患者8)T315I変異もしくはV299L変異のある患者9)P450 isoenzyme CYP3A4の強力な誘導物質または阻害剤であることが知られている併用薬物を使用している患者10)HIVまたは活性型ウイルス性肝炎(B型/C型)に感染している患者11)以下のいずれかの心機能障害を有する患者a.完全左脚ブロック,右脚ブロック+左脚前枝ブロック,2束ブロック,もしくはそれらの病歴b.スクリーニング心電図における2誘導で1mmを超えるST低下,または連続2誘導以上のT波逆転c.先天性QT延長症候群d.スクリーニング心電図におけるQTc >450msec.e.QT延長に付随する薬剤の使用f.心室性/心房性頻脈,もしくはその病歴g.登録前6ヶ月以内の心筋梗塞h.登録前12ヶ月以内に不安定狭心症の診断,もしくは治療を受けたi.管理不良高血圧,動揺性高血圧の病歴

問い合わせ先

実施責任組織 佐賀大学医学部
問い合わせ先組織名 佐賀大学医学部
部署名・担当者名 血液・呼吸器・腫瘍内科 木村晋也
電話・Email 81-(0)952-34-2366 shkimu@cc.saga-u.ac.jp

評価&介入

試験の種類 該当無し
介入の目的 治療・ケア
介入の詳細 1)ボスチニブは,200mgQDを初回投与量とする 2)有害事象がgrade2以下の場合,2週間ごとに100mg/日ずつ増量する 3)有害事象がgrade3以上となった場合,当該の有害事象がgrade1以下になるまで休薬を行う. 有害事象が300mgQD以上で出現した場合: 休薬の原因となった有害事象がgrade1以下となったら,最終投与量より100mgを減量し再開する(例:300mgQDでgrade3の有害事象が出現した場合は,grade1になるまで休薬,200mgQDで治療再開する). 有害事象が200mgQDで出現した場合: 休薬の原因となった有害事象がgrade1以下となったら再開する. 4)有害事象がgrade2以下を維持している間は,2週間ごとに100mg/日ずつ増量する 5)1日の投与量が500mgになるまで,この漸増方法を繰り返す 6)減量前の投与量まで増量したときに再度grade3以上の同一の有害事象が出現した場合,その量の100mgを減じた量を維持量として治療を継続する 7)治療開始後3ヶ月を経過しても,300mgQD以上を投与できない場合は,本プロトコールは中止する.また,grade3以上の有害事象が休薬によっても4週間以上grade1以下に改善しない場合にも同様に本プロトコールは中止する.いずれの場合も,プロトコール中止後はボスチニブ以外の治療法に切替える. 8)治療開始後3,6,12か月の時点のEuropean Leukemia Net(ELN)の診断基準(CMLに対するイマチニブ治療失敗患者に対する2nd line のTKI阻害薬治療の効果: European Leukemia Net 2013年版,別紙4)による不成功(failure)と判断された場合も本プロトコールは中止し,ボスチニブ以外の治療法に切替える.
主要な評価項目・方法 ボスチニブ治療開始12ヶ月後の有害事象によるボスチニブ治療脱落率
副次的な評価項目・方法 1.治療中断・休薬率 2.ボスチニブ治療開始後12ヶ月までのボスチニブ平均用量 3.ボスチニブ治療開始後12ヶ月までのボスチニブ投与日数と用量強度・相対用量強度 4.ボスチニブ治療開始後6,12ヶ月時点の累積細胞遺伝学的完全寛解(CCyR)維持率 5.ボスチニブ治療開始後3,6,9,12ヶ月時点の累積分子遺伝学的大寛解(MMR)及び累積分子遺伝学的深寛解(DMR)率 6.全てのgradeあるいはgrade 3もしくは4の有害事象の発現率

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