臨床試験情報

臨床試験ID : UMIN000029144
情報提供元 : 大学病院医療情報ネットワーク研究センター
試験名 : 予後不良再発悪性神経膠腫に対する原子炉非開頭ホウ素中性子捕捉療法とベバシズマブの併用療法の臨床効果及び安全性に関する第II相臨床試験
試験の概要 : 1. 予後不良再発悪性神経膠腫患者を対象として、原子炉中性子源を用いたホウ素中性子捕捉療法(BNCT)とベバシズマブ(BV)の併用療法の臨床効果を、全生存期間(OS: Overall Survival)を指標として検討する。 2. BNCTとBVの併用療法の臨床効果及び安全性を、RANO(the Response Assessment in NeuroOncology)基準による無増悪生存期間(PFS:Progression Free Survival)及び有害事象の発現を指標として検討する。

基本情報       患者さん一人一人の状況に応じた判断が必要ですので、詳しくは診療を担当している医師にご相談ください

対象疾患名 再発悪性神経膠腫
試験のホームページURL

実施施設&進捗状況

試験実施施設 大阪医科大学(大阪府)
試験のフェーズ 第Ⅱ相
試験進捗状況 一般募集中
公開日・最終情報更新日 2017/09/14

試験に参加できる条件

年齢・性別 問わない 男女両方
選択基準 (1) 病理組織学的に悪性神経膠腫(AA:退形成性星細胞腫、AO:退形成性乏突起膠腫、又はGBM:膠芽腫)の診断が得られている患者 (2) 標準治療(BVを含む)※1 後に再発した、又は標準治療が副作用のため継続できない患者 (3) 再発悪性神経膠腫のうち、予後不良である下記のいずれかに該当する患者    ・初回病理組織検査でGBMではなく、再発時KPSが60%から70%(RPA class 3)    ・初回病理組織検査でGBMであり、再発時年齢が50歳以上でステロイドを使用していた(RPA class 7)    ・初回病理組織検査でGBMであり、再発時年齢が50歳以上で、抗腫瘍薬としてBVを使用して効果が見られなくなった※2 (RPA class 7の亜群) (4) BNCT施行前28日以内に撮影されたMRI画像において、以下のことが確認されている患者    ・腫瘍がテント上、一側半球に限局し、最深部が頭皮より60 mm以内の症例(最深部が60 mm以上であっても、腫瘍摘出腔への空気置換により照射可能と判断した症例は適応とする)。    ・単発であり、播種を認めない。 (5) 同意取得時の年齢が15歳以上85歳未満である患者(ただし、満15歳以上19歳以下の場合は、試験参加について患者本人及び代諾者※3 から文面で同意が得られている)。 (6) KPSが60%以上である患者 (7) 同意取得時において3ヵ月以上の生存が期待される患者 (8) 登録前28日以内において、下記の条件を満たす骨髄、肝、腎機能を有する患者    ・白血球数 3,000 /uL以上    ・好中球数 1,500 /uL以上    ・ヘモグロビン 8.0 g/dL以上    ・血小板数 100,000 /uL以上    ・AST 100 IU/L以下    ・ALT 100 IU/L以下    ・総ビリルビン 1.5 mg/dL以下    ・血清クレアチニン 1.2 mg/dL以下    ・尿蛋白 1+以下    ・PT-INR※4 1.6以下 (9) 本試験への参加について本人の同意が、文書で得られている患者 ※1:副作用により標準治療を中止した患者もエントリー可能とする。 ※2:非造影域のみ増大している症例では、BV投与後中性子照射まで最低1ヵ月の間隔を開けることを推奨する。 ※3:未成年者又は脳の機能障害により言語理解が困難である場合や認知機能に問題がある場合には、親族若しくはそれに類する者による同意を必要とする。 ※4:抗凝固剤を投与している場合は、用量が2週間前から安定しており、かつPT-INRが1.5-2.5の間であれば登録可とする。
除外基準 (1) 症例登録時点で脳放射線壊死が疑われる患者 (2) 抗生物質、抗ウイルス薬、抗真菌薬などの静脈内投与が必要な感染を有する患者 (3) 発熱(38℃以上)を伴う患者 (4) 以下の重篤な合併症・既往歴を有する患者    ・不安定狭心症、心筋梗塞の合併、過去6ヵ月以内の既往    ・コントロール不良な消化性潰瘍    ・コントロール不良な高血圧、糖尿病    ・治癒が認められていない高度の創傷、外傷性の骨折    ・消化管穿孔、瘻孔、腹部膿瘍の合併、過去6ヵ月以内の既往    ・CTCAE Grade 2以上の肺出血(喀血 [2.5 mL以上の潜血の喀出])の合併、既往    ・処置を要する血管障害(静脈・動脈血栓・塞栓症、大動脈瘤)の合併、過去6ヵ月以内の既往    ・NYHA分類でⅡ度以上のうっ血性心不全の合併    ・治療を要する肺線維症・間質性肺炎(CTCAE Grade 2以上)    ・試験期間中に手術を予定している患者又は手術療法から4週間未満の患者 (5) フェニルケトン尿症を有する患者 (6) 現在出血がある(頭蓋内出血、消化管出血、尿路出血、後腹膜出血、喀血等) (7) 抗凝固薬内服中であり、コントロールが不安定又はPT-INRが2.5超である (8) BPA及びBVの成分に対し重篤な過敏症の既往歴がある (9) 妊婦又は授乳中の女性である。 (10) 本試験参加中の避妊に同意しない患者 (11) 同意取得前1ヵ月以内に他の治験又は臨床試験に参加していた患者 (12) その他の理由により、試験責任医師又は試験分担医師により本試験への参加が不適当と判断された患者

問い合わせ先

実施責任組織
問い合わせ先組織名 大阪医科大学
部署名・担当者名 脳神経外科 宮武 伸一
電話・Email 072-683-1221 neu070@osaka-med.ac.jp

評価&介入

試験の種類 該当無し
介入の目的 治療・ケア
介入の詳細 予後不良再発グリオーマ(JCO RPA class 3, 7, 7亜群)に対して、BNCTを正常脳上限線量13 Gy-Eqとなるように照射し、その後1-3週後より、ベバシズマブ10 mg/kgを2週に一度投与を行う。 JCO RPA class 3は初回病理診断で非膠芽腫であるが、再発時KPSが70%以下であり、RPA class 7は再発時年齢50歳以上、初回病理診断が膠芽腫でADL維持のためにステロイドホルモンが必須。また、RPA class 7亜群は再発時年齢50歳以上、初回病理診断が膠芽腫で抗腫瘍薬としてBVを使用して効果が見られなくなった。 RPA 3+7の再発後の生存期間中央値(MST)は4.4ヶ月ときわめて予後不良である。
主要な評価項目・方法 全生存OS: 治療開始日を起点とし、あらゆる原因による死亡日までの期間と定義する。生存例では、最終生存確認日をもって中途打切りとする。追跡不能例では、追跡不能となる以前で生存が確認されていた最終日をもって中途打切りとする。
副次的な評価項目・方法 RANO基準によるPFS: 治療開始日を起点とし、RANO基準による増悪(PD:Progressive Disease)となった日、又はあらゆる原因による死亡日までの期間と定義する。増悪しなかった症例では、最終の無増悪確認日(増悪以外の判定を行った日)をもって中途打切りとする。追跡不能例では、追跡不能となる以前の最終の無増悪確認日をもって中途打切りとする。 有害事象の発現: 治療中、又は治療終了後30日以内に発現した有害事象及び重篤な有害事象を評価する。観察された有害事象はCommon Toxicity Criteria for Adverse Events v4.0(CTCAE v4.0)日本語訳に基づいて評価する。

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