臨床試験ID | : | JapicCTI-194584 |
情報提供元 | : | 一般財団法人日本医薬情報センター |
試験名 | : | 日本人非小細胞肺癌患者を対象とした経口EGFR/HER2阻害薬TAK-788の第1/2相試験 |
試験の概要 | : | 本治験の被験薬はTAK-788であり、非小細胞肺癌(NSCLC)の日本人患者を対象に投与される。本治験は第1相パートと第2相パートで構成され、第1相パートでは1日1回、経口投与されたTAK-788の安全性、有効性、忍容性及び薬物動態(PK)を評価し、第2相推奨用量(RP2D)を決定する。第2相パートでは、上皮細胞増殖因子受容体(epidermal growth factor receptor, EGFR)エクソン20挿入変異を有する未治療の日本人非小細胞肺癌(NSCLC)患者を対象に、TAK-788の有効性及び安全性を確認する。被験者は、第1相パート又は第2相パートにおいて、以下の用量とレジメンでTAK-788カプセルを服用する。第1相パート; TAK-788 40 mg を開始用量として1日1回服用し、最大160 mgまで、日本人患者における最大耐量(MTD)が決定するまで増量する。MTDおよびRP2D決定後、更なる安全性の検討のため、いずれかの用量コホートの登録拡大を行う可能性がある。第2相パート; TAK-788 160 mgを1日1回投与本治験の予定被験者数は、治験全体で約58〜63例(第1相パート; 約28〜33例、第2相パート; 約30例)である。この多施設共同試験は日本で実施され、第1相パートの治験期間は約3年で、第2相パートは約4年ある。被験者は治験薬投与期間及び治験薬最終投与後の追跡調査期間に実施医療機関に複数回来院する。 |
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基本情報 患者さん一人一人の状況に応じた判断が必要ですので、詳しくは診療を担当している医師にご相談ください |
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対象疾患名 | 非小細胞肺癌 |
試験のホームページURL |
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実施施設&進捗状況 | |
試験実施施設 | 第1相パートで4施設、 第2相パートで25施設 |
試験のフェーズ | 第Ⅱ相 |
試験進捗状況 | 実施中 |
公開日・最終情報更新日 | 2022/11/07 |
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試験に参加できる条件 | |
年齢・性別 | 20歳 ~ 男女両方 |
選択基準 | 1. 20歳以上の男性又は女性2. 組織学的又は細胞学的に局所進行NSCLC(根治治療が適応とならないもの)(ステージIIIB)又は転移性NSCLC(ステージIV)と確定診断された者。3. 標準治療に抵抗性を示す者。4. 固形がんの治療効果判定規準(RECIST)第1.1版に基づく測定可能(標的)病変を一つ以上有する者。5. Eastern Cooperative Oncology Group (ECOG) performance statusのスコアが0又は1の者。6. 3ヵ月以上の余命が期待できる者。7. 以下の腎機能及び肝機能の基準を満たす者。・血清総ビリルビンが基準値上限(ULN)の1.5倍以下(ジルベール症候群の患者又は原疾患による肝機能異常の場合はULNの3倍以下)・アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)及びアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)がULNの2.5倍以下(原疾患による肝機能異常の場合はULNの5倍以下)・推定クレアチニンクリアランスが30 mL/min以上(Cockcroft-Gault式により算出)・血清アルブミンが2 g/dL以上・血清リパーゼ及びアミラーゼがULNの1.5倍以下8. 以下の骨髄機能の基準を満たす者。・好中球絶対数が1.5×10^9/L以上・血小板数が75×10^9/L以上・ヘモグロビンが9.0 g/dL以上9. スクリーニング時の心電図のQT間隔が正常である者[Fridericia法による補正QT間隔(QTcF)が男性は450 ms以下、女性は470 ms以下]。10. 治験薬の初回投与時点において、前治療による毒性がすべて、米国国立癌研究所の有害事象共通用語規準(NCI CTCAE)第5.0版のGrade 1以下に回復、又はベースラインまで回復している者。注:前治療との関連があるGrade 1を超える脱毛症又は前治療との関連があるGrade 2の末梢性ニューロパチーは、不可逆的と判断される場合は可とする。11. 女性の場合、以下の条件を満たす者。・スクリーニング開始前に1年以上の閉経状態にある(自然閉経であり、他の医学的理由による閉経状態ではないこと)。又は、・避妊手術を受けている。又は、・妊娠可能な女性は、同意取得時から治験薬最終投与30日後まで一つの非常に効果的な非ホルモン避妊法と一つの有効なバリア法による避妊法を同時に2つ講じることに同意する。又は、・被験者のライフスタイルに合致する(通常の生活習慣で性交渉をしない)場合は、性交渉を完全に避けることに同意する。注:周期的な禁欲法(例:カレンダー法、排卵法、基礎体温法、排卵後を考慮した避妊法等)、抜去法、殺精子剤のみの方法及び授乳性無月経を利用する方法は避妊の方法として適切ではない。男性の場合、避妊手術(精管切除術)の有無にかかわらず、以下の条件を満たす者。・試験治療の期間中及び治験薬最終投与30日後まで有効なバリア法による避妊を行うことに同意する。又は、・被験者のライフスタイルに合致する(通常の生活習慣で性交渉をしない)場合は、性交渉を完全に避けることに同意する。注:周期的な禁欲法(例:女性パートナーのカレンダー法、排卵法、基礎体温法、排卵後を考慮した避妊法等)、抜去法、殺精子剤のみの方法及び授乳性無月経を利用する方法は避妊の方法として適切ではない。12. 将来の治療に不利益を被ることなく、いつでも同意を撤回できることを理解したうえで、治験に関連した手順(標準的な医療行為は除く)を実施する前に、自由意思で書面による同意を示すことができる者。13. 計画された来院日及び治験手順に従う意思及び能力のある者。 |
除外基準 | 共通の除外基準(第1相パート及び第2相パート)1. NSCLC以外の原発性悪性腫瘍診断を受けた者。ただし、適切な治療が行われた非黒色腫皮膚癌若しくは子宮頚部上皮内癌、又は根治的な治療が行われた非転移性前立腺癌を除く。また、NSCLC以外の原発性悪性腫瘍診断を受けた者で、明らかに再発しておらず、その原発性悪性腫瘍診断を受けてから3年以上が経過している場合を除く。2.治験薬の初回投与前28日以内に大手術を受けた者。ただし、軽度の外科的処置(カテーテル留置、侵襲の少ない生検等)は可とする。3.症候性若しくは無症候性の脊髄圧迫(X線撮影により確認されたもの)、又は症候性若しくは無症候性の軟膜疾患を有する者。4.以下に示す重大で、コントロール不良又は活動性の心疾患を有する者(以下に限定されない)。・治験薬初回投与前6ヵ月以内の心筋梗塞・治験薬初回投与前6ヵ月以内の不安定狭心症・治験薬初回投与前6ヵ月以内のうっ血性心不全・(医師の判断に基づく)臨床的に重大な心房性不整脈の既往・心室性不整脈の既往・治験薬初回投与前6ヵ月以内の脳血管発作又は一過性脳虚血発作5.コントロール不良な高血圧を有する者。高血圧を有する被験者は組入れ時に降圧療法を受けなければならない。6.現在、トルサード ド ポアン発現に関連することが知られている薬剤の投与を受けている者7.進行中又は活動性の感染症を有する者〔抗生物質の静脈内投与を要する(これに限定されない)〕。既知のヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染の既往がある者。HIV感染の既往がない場合、検査は不要である。B型肝炎ウイルス表面抗原(HBsAg)陽性の被験者は、B型肝炎ウイルス(HBV)-DNAが1000 copies/mL未満でなければならない。C型肝炎ウイルス(HCV)抗体陽性の被験者は、HCV-RNAが検出限界未満でなければならない。8.間質性肺疾患(ILD)、ステロイド治療を要する放射線肺臓炎、又は薬剤性肺臓炎の現病歴又は既往歴を有する者。9.授乳中の女性、又はスクリーニング期間中血清妊娠反応検査が陽性の女性。注:授乳中の女性が授乳を中断する場合は組入れ可とする。10. TAK-788の経口吸収に影響を及ぼす可能性のある胃腸疾患又は障害を有する者。11.治験責任医師又は治験分担医師により、被験者の安全性を脅かす又は治験薬の評価を妨げる可能性のある状態又は疾患を有すると判断された者。第1相パート1.過去にTAK-788の投与を受けたことがある者。2.治験薬の初回投与前14日以内に抗腫瘍低分子化合物による治療(細胞毒性化学療法及び他の治験薬を含む)を受けた者〔ただし、可逆的EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)であるエルロチニブ又はゲフィチニブの投与は、治験薬初回投与の7日前までは可とする〕。3.治験薬の初回投与前28日以内に、免疫療法を含む抗腫瘍モノクローナル抗体による治療を受けた者。4.治験薬の初回投与前14日以内に放射線療法を受けた者。ただし、定位手術的照射(SRS)及び体幹部定位放射線治療は、治験薬初回投与の7日前までは可とする。5.スクリーニング時に症候性中枢神経系(CNS)転移(実質組織又は軟部組織)を有する者、又は無症候性疾患で、そのコントロールのため、治験薬の初回投与前7日以内にステロイドの投与を要する者。注:CNS転移のため神経学的症状の悪化又はその兆候がみられる場合は、局所療法を受け、治験薬初回投与前7日間は安定した神経学的状態(ステロイド又は抗けいれん薬が不要)にする必要がある。CNS転移の症状又は兆候の既往がなく、予防的にステロイド又は抗けいれん薬の投与を受けている者は可とする。6.治験薬の初回投与前2週間以内に強力なチトクロームP450(CYP)3A阻害薬又は強力なCYP3A誘導薬の投与を受けた者。第2相パート1.治験薬の初回投与前14日以内に放射線療法を受けた者、又は放射線療法に関連した毒性が消失していない者。ただし、定位手術的照射、体幹部定位放射線治療又は胸部及び頭部以外への緩和的放射線療法は、治験薬初回投与の7日前までは可とする。2.活動性の脳転移が認められる者(未治療の頭蓋内CNS転移を有する者、又は頭蓋内CNS転移に対する治療歴があり、画像検査により新規又は進行中のCNS病変が確認された者)。脳転移は、手術及び/又は放射線療法を受け、治験薬の初回投与前7日以内に症状コントロールのためのステロイド投与を必要としない安定した状態にあり、新たな脳転移の発現又は脳転移の拡大の根拠がない場合は可とする。3.治験薬の初回投与前10日以内に中程度又は強力なCYP3A阻害薬、又は中程度若しくは強力なCYP3A誘導薬の投与を受けた者。4. スクリーニング時の心エコー又はMUGA スキャン検査で心駆出率が50%未満の者。 |
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問い合わせ先 | |
実施責任組織 | 武田薬品工業株式会社 |
問い合わせ先組織名 | 武田薬品工業株式会社 |
部署名・担当者名 | 臨床試験情報 お問合せ窓口 |
電話・Email | 06-6204-2111 |
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評価&介入 | |
試験の種類 | 該当無し |
介入の目的 | 治療・ケア |
介入の詳細 | |
主要な評価項目・方法 | 第1相パート:モボセルチニブ経口投与時のRP2D評価期間:サイクル1(1サイクル=28日)RP2Dは最大耐量(MTD)又はそれ未満の容量とした。MTDは本治験で少なくとも9例が評価され、かつ現コホートで少なくとも6例が評価されたときに判断され、現コホートの用量が次のコホートの推奨用量となる。第1相パートで得られた安全性及び忍容性データに基づき、第2相パート推奨用量を決定した。 |
副次的な評価項目・方法 | 第1相パート:治験薬投与後に発現した有害事象(TEAE)が認められた被験者の数評価期間:治験薬投与開始から最終投与30日後、又は新規の抗悪性腫瘍療法の開始前のいずれか早い時点まで(2021年11月8日のデータカットオフ時点で最大2年9ヶ月) |