臨床試験情報

臨床試験ID : JapicCTI-173611
情報提供元 : 一般財団法人日本医薬情報センター
試験名 : 局所進行若しくは転移性固形癌患者を対象としたxentuzumab及びabemaciclibによる治療下,並びに局所進行若しくは転移性ホルモン受容体陽性HER2陰性乳癌患者を対象としたホルモン療法併用治療下での安全性及び忍容性を評価し,その後拡大コホートを実施する,第Ib相オープンラベル用量設定試験
試験の概要 : 各用量設定コホートでの主目的は,アベマシクリブ併用及びアベマシクリブとホルモン療法(レトロゾール,アナストロゾール,フルベストラント)の併用でのxentuzumabの最大耐量(MTD)を推定,又は第II相試験での推奨用量(RP2D)を決定することである。本拡大コホートの目的は,非小細胞肺癌(NSCLC)患者を対象にアベマシクリブ併用でのxentuzumabの抗腫瘍活性を評価することである。アロマターゼ阻害薬及びCDK4/6阻害薬による前治療後に進行を認めた局所進行又は転移性ホルモン受容体(HR)陽性ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性乳癌を対象に,xentuzumab,アベマシクリブ及びフルベストラントの3剤を併用した際の抗腫瘍活性を単群の拡大コホートで評価するため暫定的に開始することもある。コホートD1及びD2の主目的は,ホルモン療法後に増悪した局所進行又は転移性ホルモン受容体陽性HER2陰性乳癌患者を対象に,xentuzumab,アベマシクリブ及びフルベストラントの3剤を併用した際の抗腫瘍活性を評価することである。

基本情報       患者さん一人一人の状況に応じた判断が必要ですので、詳しくは診療を担当している医師にご相談ください

対象疾患名 局所進行又は転移性固形癌,局所進行若しくは転移性HR陽性HER2陰性乳癌,転移性NSCLC
試験のホームページURL

実施施設&進捗状況

試験実施施設
試験のフェーズ 第Ⅰ相
試験進捗状況 実施中
公開日・最終情報更新日 2021/10/01

試験に参加できる条件

年齢・性別 20歳 ~ 男女両方
選択基準 コホートA(固形癌患者)・ 経口カプセル剤の嚥下が可能な患者・ スクリーニング時の年齢が18歳以上(日本では20歳以上)の患者で,日米EU医薬品規制調和国際会議(ICH)M3に従い極めて有効な避妊法を適用する意志があり,かつ適用可能な患者・ 組織学的又は細胞学的に固形癌と確定診断されており,その固形癌が進行又は転移性で,測定可能病変又は評価可能病変を有し,切除不能な患者・ 治療にあたった医師により,臨床的有効性をもたらす既知の治療すべてに対し,治療を受けた上で無効若しくは忍容性不良,又は有効な治療法がないと判断された患者・ 治験責任(分担)医師の判断により,3カ月以上の生存が見込まれていることコホートB〜D,コホートF,コホートD1及びコホートD2(乳癌)・ 経口カプセル剤の嚥下が可能な患者・ スクリーニング時の年齢が18歳以上(日本では20歳以上)で,かつ閉経後状態にある女性患者。・ 組織学的又は細胞学的に乳癌と診断され,かつ根治目的の切除が不能な局所進行病変の所見又は転移性病変の所見が認められていること・ HR陽性(各実施医療機関でのスクリーニング時の検査結果,又はスクリーニング時の検査結果が得られなければ診断時の検査結果から)であること・ HER2陰性(各実施医療機関でのスクリーニング時の検査結果,又はスクリーニング時の検査結果が得られなければ診断時の検査結果から)であること・ 術後補助化学療法及び術前補助化学療法による治療歴を有していても組入れ可能である。転移性乳癌に対する化学療法歴を有している場合,二次治療までであれば組入れ可能である(コホートD1及びコホートD2を除く)。・ コンピュータ断層撮影(CT)スキャン,核磁気共鳴画像(MRI)又は陽電子放射断層撮影(PET) CTスキャン(CT画像が診断可能な画質であること)でベースラインが正確に評価でき,治験期間中正確かつ定期的な撮像に適した病変(測定可能病変又は測定不能病変)を有する患者。コホートFに限り,測定可能病変を有する患者を対象とすること・ コホートB〜D及びコホートFでは,各々に処方を予定しているホルモン療法に適格であること。コホートB及びコホートCでは,フルベストラント又はエキセメスタンによる治療歴を有していても組入れ可能である。コホートD及びコホートFでは,非ステロイド性アロマターゼ阻害薬(アナストロゾール若しくはレトロゾール)又はステロイド性アロマターゼ阻害薬(エキセメスタン)による治療歴を有していても組入れ可能である。・ コホートFのみ:閉経後の局所進行又は転移性HR陽性HER2陰性乳癌で,当該乳癌に対しアロマターゼ阻害薬及びCDK4/6阻害薬による治療が無効であること。エベロリムスによる治療歴を有する患者を組み入れることはできない。コホートD1及びコホートD2のみ・ 測定可能病変を有する患者又は測定不能病変として骨転移のみ有する患者が対象・ 転移性乳癌に対するホルモン療法歴を2レジメン以上有している患者を組み入れることはできない。・ ホルモン療法後に増悪している(3.3.2章参照)。・ コホートD1(内臓転移あり)では,内臓転移(肺,肝臓,胸膜若しくは腹膜への転移又は癌性胸水若しくは癌性腹水のいずれか)が確認されている患者でなければならない(3.1章参照)。コホートD2(内臓転移なし)では,内臓転移が認められない患者でなければならない。コホートE(NSCLC)・ 経口カプセル剤の嚥下が可能な患者・ スクリーニング時の年齢が18歳以上(日本では20歳以上)の患者で,ICH M3に従い極めて有効な避妊法を適用する意志があり,かつ適用可能な患者・ 組織学的又は細胞学的にIV期のNSCLCと確定診断されていること・ プラチナ製剤を含む化学療法及び免疫療法(治療にあたった医師が免疫療法に不適格と判断した場合を除く)後に進行を認め,かつ局所進行若しくは転移病変に対しこれまでに1レジメン若しくは最大2レジメンのその他化学療法を受けた患者,又は医師が標準化学療法による二次治療に不適格と判断した患者でなければならない。腫瘍細胞に上皮成長因子受容体(EGFR)の活性化変異や未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)転座が認められる患者には,EGFR−チロシンキナーゼ阻害薬(EGFR TKI)やALK阻害薬による治療歴を有することを組入れの必須条件とする。分子標的薬並びに術前補助療法若しくは術後補助療法による治療歴を有していても組入れ可能である。・ 固形がんの治療効果判定のための新ガイドライン(RECIST)第1.1版で定義する測定可能病変を有すること
除外基準 全コホート共通・ 本治験の対象疾患とは異なる活動性の悪性腫瘍を有している若しくはその疑いがある,又はスクリーニング前3年以内に本治験の対象疾患とは異なる悪性腫瘍の既往歴を有している。ただし,治験責任(分担)医師の判断で適切に治療が施された皮膚での基底細胞癌,子宮頚部上皮内癌,又は非浸潤性乳管癌は,本除外基準の対象から除く。・ 導入期間を含む本治験での治療開始前21日以内(骨髄抑制性薬剤に関しては14日以内)に,化学療法,生物学的療法若しくは放射線療法,アンドロゲン,サリドマイド,又は各種抗癌剤による抗癌治療を受けている,又は導入期間を含む本治験での治療開始前4週以内に免疫療法を受けている。・ サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害薬による治療歴を有している(コホートFは除く)。・ 治療時期を問わず,骨髄全体の25%以上の照射野を占める放射線治療歴を有している。・ 本治験への組入れ時点で前治療に起因する毒性が有害事象共通用語規準(CTCAE)グレード2以上で遷延している(症状が安定したCTCAEグレード2の感覚ニューロパチー及び脱毛症を除く)。・ インスリン様成長因子1受容体(IGF 1R)を標的とする薬剤による治療歴を有している。・ 臨床症状,脳浮腫,増殖などの徴候を示す,活動性のコントロール不良又は症状を伴う脳転移,癌性髄膜炎又は軟膜転移に現在罹患している。脳転移又は脊髄圧迫の既往がある場合,原因療法(放射線療法,定位脳手術など)により臨床的に症状が安定しており,抗てんかん薬やステロイドによる治療を終え4週間以上経過していれば組入れ可能である。脳転移患者に対しては,症状がない,放射線療法を終え4週間以上経過している,又は安定した用量でのステロイドによる治療を本治験での治療開始より4週間以上前から継続して受けていれば組入れ可能である。脊髄圧迫を認めた場合,不適格とする(コホートD1及びコホートD2を除く)。・ 十分に骨髄予備能又は臓器機能が維持されていない。・ 糸球体腎炎,ネフローゼ症候群,ファンコニー症候群,尿細管性アシドーシスなどの腎臓での基礎疾患がある。・ アベマシクリブの適切な吸収を妨げ得る,難治性の悪心・嘔吐,慢性消化器疾患,薬剤の嚥下困難若しくは腸管切除,又はベースラインでのCTCAEグレード2以上の下痢・ 1型糖尿病患者又はコントロール不良の2型糖尿病患者(ヘモグロビンA1C[HbA1C]が8%を超過した状態と定義)・ コントロール不良の多量の滲出液(胸水,心嚢水,腹水),肺の癌性リンパ管症,肝臓の50%以上を占める転移巣が認められる患者など,短期間に生命を脅かすような合併症を発症するリスクがある,進行若しくは転移性,症候性,又は実質臓器への浸潤が認められる患者・ 過去に造血幹細胞移植又は骨髄移植を受けている。・ 導入期間を含む本治験での治療開始前28日未満までに大手術(生検を除く)を受けている,又は治験参加期間中に大手術を予定している。・ 以下のいずれかに該当する既往がある:心血管系が病因の失神,心室性不整脈(心室頻脈,心室細動など)又は突然の心停止。導入期間を含む本治験での治療開始31日以上前からコントロールできている心房細動患者は組入れ可能である。・ 活動性の細菌感染症,真菌感染症(本治験での治験薬投与・服用開始時点で,抗生物質の静脈内投与の継続若しくは当該感染症の治療を要する場合)又は既知のウイルス感染を認めている。・ ベースラインでCTCAEグレード2以上の高血糖又はCTCAEグレード2以上の下痢が認められる患者・ チトクロームP450(CYP)3A4阻害薬又は誘導剤による治療を要する患者は,本治験に組み入れることはできない(付録10.1参照)。・ コホートF:エベロリムスによる前治療コホートD1及びコホートD2のみ・ 化学療法(術前補助化学療法及び術後補助化学療法を除く),フルベストラント,エベロリムス又は各種CDK4/6阻害薬による治療歴を有する患者・ 脳転移の徴候又は既往がある患者は除外する。・ 導入期間を含む本治験での治療開始前6日以内にビスホスホネート製剤又は既承認のNF κB活性化受容体リガンド(RANKL)標的薬(デノスマブなど)の使用を開始している。

問い合わせ先

実施責任組織 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社
問い合わせ先組織名 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社
部署名・担当者名 医薬開発本部
電話・Email

評価&介入

試験の種類 該当無し
介入の目的 該当無し
介入の詳細
主要な評価項目・方法 MTD毒性の有無による2値データを用いた過量投与制御を伴うBayesian logistic regression model(BLRM)
副次的な評価項目・方法 病勢コントロール(DC)RECIST第1.1版

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